歴代最長市長、次期大統領選候補…遺体で発見されたソウル市長はどんな人?

Record China    2020年7月10日(金) 14時40分

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10日午前零時過ぎ、歴代最長の在任期間を誇っていた韓国の朴元淳ソウル市長が死亡した状態で見つかった。自殺とみられている。写真は朴市長。

2020年7月10日午前0時過ぎ、歴代最長の在任期間を誇っていた韓国の朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が死亡した状態で見つかった。自殺とみられている。

朴市長は2011年10月にソウル市長に初当選した後、市民活動家・人権弁護士の経歴を生かして「ソウル市政の枠組みを変えた」と評価された。2014年6月には再選し、この頃から大統領選候補として名を連ねるようになった。2015年の中東呼吸器症候群(MERS)流行時には、電撃的に情報公開を断行して決断力を示し、それからしばらくは多くの世論調査で「次期大統領候補者支持率1位」になった。さらに2018年6月には3選を果たし、2022年6月30日までが任期だった。朴市長はよく、「朝鮮時代のソウル市長にあたる漢城判尹から考えても、私よりソウル市長を長く務めた人はいない」「最近の小学生は、朴元淳の職業をソウル市長だと思っている」などと冗談交じりに話していたという。

大統領選に臨むにあたり、3選に成功して長くソウル市長を務めたことは有利に働くとみられる一方で「新鮮さが失われむしろ不利になる」との評価もあった。そのため大統領候補としての支持率はなかなか上がらなかったが、朴市長は「支持率は気にしない」と話し、市長として若者・福祉・環境に関心を注ぎ、脆弱階層の保護に積極的に取り組んだ。また、前任者の李明博(イ・ミョンバク)氏の清渓川復元や呉世勲(オ・セフン)氏の光化門広場造成のような「目玉事業」がないとの指摘には「これが政治的に正しいかは分からないが、私は市民の生活の質を高め、私の生活を変えることが政治だと思っている」と対抗してきたという。

朴市長の最後の政策は「ソウル版グリーンニューディール」で、「世界が混乱している中でも私たちが確固たるビジョンを持っていれば新しい産業化は必ず起こる」として新型コロナウイルス感染終息後を見据えた大々的なエコ政策計画を今月8日に発表していた。しかし翌日の9日午前には公示されていた日程を全てキャンセルして行方不明となり、午後に娘から通報を受けた警察により死亡した状態で発見された。朴市長は最近、元秘書からセクハラの容疑で告訴されていた。また、9日は公式日程の他に丁世均(チョン・セギュン)国務総理と昼食の約束があったが、「とてもつらい。申し訳ない」と言ってキャンセルしていたことも分かっている。

朴市長の訃報を受け、韓国の政界は大きな衝撃に包まれている。朴市長が所属する与党「共に民主党」からは「あってはならない非常事態が発生した」「大統領選挙にも影響を及ぼす悪材料」などの反応が出ているという。(編集/堂本

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