八牧浩行 2015年1月21日(水) 6時1分
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20日、IMFが改定した世界経済予測によると、世界全体のGDP成長率が2015年に3.5%、16年に3.7%となる見通し。前回予測(昨年10月)からそれぞれ0.3ポイント下方修正された。日本、ユーロ圏、中国がさらに減速する見通し。写真は中国・上海。
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2015年1月20日、世界経済の減速が顕著になっている。国際通貨基金(IMF)が改定した世界経済予測によると、世界全体の国内総生産(GDP)成長率が2015年に3.5%、16年に3.7%となる見通し。前回予測(昨年10月)からそれぞれ0.3ポイント下方修正された。日本、ユーロ圏、中国がさらに減速するとされ、米国を除き軒並み予想を引き下げた。
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日本の15年の成長率は、前回予想から0.2ポイント下方修正され、0.6%の低成長になると予測。2四半期連続のマイナス成長となるなど、消費増税後の消費回復が遅れている。16年も0.8%成長にとどまるという。IMFは「14年の主要な落胆の一つは日本の低成長だった。構造改革の推進力もまだ弱すぎる」と指摘している。
中国のGDP成長率は15年6.8%、16年6.3%と6%台に落ち込む見通し。中国政府が20日発表した14年の経済成長率は7.4%と13年に比べ0.3ポイント鈍化、中国政府の年間目標である7.5%も下回った。IMFは今後さらに成長率が鈍化するのは不可避としている。
米国は失業率低下や原油安を背景に、15年3.6%、16年3.3%と上方修正された。ユーロ圏は投資減退や新興国向け輸出の不調が響き、15年1.2%、16年1.4%に下方修正された。
原油輸出国のロシアは、急速な原油安と経済制裁の影響で大幅に下方修正され、15年がマイナス3.0%、16年もマイナス1.0%に沈む見通し。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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