米教科書の慰安婦記述問題で、米国の歴史学者19人が安倍首相を批判する声明を発表「ジャパン・バッシングではない」―米紙

Record China    2015年2月11日(水) 8時32分

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10日、米紙ワシントン・ポストの報道によると、米国の歴史学者19人が、慰安婦問題に関して安倍首相が米国の教科書の記述を修正するよう要請したことを批判する声明を共同で発表した。資料写真。

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2015年2月10日、米紙ワシントン・ポストの報道によると、米国の歴史学者19人が、慰安婦問題に関して安倍首相が米国の教科書の記述を修正するよう要請したことを批判する声明を共同で発表した。

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ワシントン・ポストは9日、米国の歴史学者19人が、慰安婦問題に関して安倍首相が米国の教科書の記述を修正するよう要請したことを批判する声明を共同で発表したと報じた。「われわれは歴史学者として、日本政府が日本や他の国の歴史教科書の“慰安婦”に関する記述を抑圧する行為に対して失望を表明する」などと述べているという。この声明は、米国歴史学協会(AHA)が発行する月刊誌「Perspectives on History」3月号に掲載される。

報道によると、問題となっている歴史教科書は、米出版社のマグロウヒルが出版している「トラディションズ・アンド・エンカウンターズ(伝統と交流)」で、米国の公立高校で使われている。第二次世界大戦の慰安婦に関して、日本軍が約20万人の14〜20歳の女性を連行し、慰安婦として徴用したといった内容の記述がされている。今回発表された声明では、これらの内容は、歴史学者の吉見義明教授の研究などでも明らかであると述べている。

声明を取りまとめたコネチカット大学のアレクシス・ダデン教授は、声明を発表したことは「ジャパン・バッシングではない」と述べ、「日本の歴史学者の仲間を支援するためのものだ」と述べている。

教科書の共著者であるハワイ大学のハーバート・ジーグラー准教授は、日本政府から教科書の中の慰安婦に関する記述について削除するよう求められことは、「言論と学問の自由の侵害」であると述べている。昨年末、ジーグラー准教授はハワイ・ホノルルの日本総領事館から慰安婦に関する記述について話し合うための面会を求めるEメールを受け取ったが、断ったという。ジーグラー准教授によると、その後、日本総領事館の担当者2人がジーグラー准教授の大学のオフィスを訪れたという。ドアが開くと、日本総領事館の担当者2人が入って来て椅子に座ると、私がいかに間違っているかを話し始めたと、その時の様子についてジーグラー准教授は語っている。

問題となっている米国の教科書の記述について、安倍晋三首相が先月の国会答弁で「愕然(がくぜん)とした」と述べ、政府として“正しい”見解を海外に発信していく意向を示したことも伝えている。(翻訳・編集/蘆田)

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