Record China 2015年2月23日(月) 17時8分
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21日、中国広播網は、米国での総額680億ドルにも達する高速鉄道建設プロジェクトを巡り、中国を含めた世界の鉄道車両メーカーによる熾烈な争いが繰り広げられようとしていると報じた。写真は米カリフォルニア州サンディエゴ。
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2015年2月21日、中国広播網は、米国での総額680億ドル(約8兆920億円)にも達する高速鉄道建設プロジェクトを巡り、中国を含めた世界の鉄道車両メーカーによる熾烈(しれつ)な争いが繰り広げられようとしていると報じた。
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オバマ米大統領は2009年、米国全土に高速鉄道10路線を建設するプランを公表した。だが、共和党による高速鉄道向け財政支出への反対などにより、同プランは実現しないままになっている。
こうした状況の中、カリフォルニア州では、米国唯一の高速鉄道建設プロジェクトが進められている。同州の高速鉄道管理局は2016年の初頭に、総額10億ドル(約1190億円)に上る、最高時速約322キロ、450人乗りの高速鉄道車両16両の競争入札を実施する。さらに、今後14年間で、最高で高速鉄道車両95両、総額30億ドル(約3570億円)を超える購入計画が実現する可能性もあるという。
来年の入札について、鉄道車両業界の巨頭、ドイツのシーメンスとカナダのボンバルディアは同州政府に参加の意向を示している。現在合併を進めている中国の2大鉄道車両メーカー「中国南車」と「中国北車」は、まだ態度を表明していない。
同州のジェリー・ブラウン知事は「高速鉄道は高速道路や空港建設よりもコストがかからない上に、環境にも優しい」と主張。総額680億ドル規模の高速鉄道プロジェクトを何としてでも進めていく方針を明らかにしている。
だが、各社の前には大きな問題が横たわっている。米国連邦鉄道管理局の規定によると、米国本土で実施するプロジェクトについては、部品を含めてすべて米国製のものを使用しなければならず、海外メーカーの場合には、米国に生産工場を備えていることが条件になっている。そのため、州政府は、同州に工場を建設するメーカーを優先的に選択する意向を表明している。
資産運用会社ウィリアム・ブレア&カンパニーのアナリスト、ニコラス・ヘイマン氏は「カリフォルニア州政府のプロジェクト資金調達に助力できる中国南車・北車が有利だ。中国は高速鉄道産業を国家レベルの輸出商品にしようとしている」と分析する。
欧州各国政府は、経済不況などの影響で、支出を削減していることもあり、世界の高速鉄道プロジェクトの数は絞り込まれ、鉄道車両メーカーの競争は激しさを増している。こうした中、中国北車は昨年10月、中国の鉄道車両メーカーとして米国で初となる、ボストンの地下鉄車両5億6700万ドル(約675億円)の契約を獲得している(翻訳・編集/秋田)
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