ドイツのメルケル首相、日本で歴史問題に3回言及―中国メディア

Record China    2015年3月11日(水) 19時17分

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10日、ドイツのメルケル首相は岡田克也代表と会談した際、慰安婦問題に言及し、慰安婦など歴史問題を適切にしっかりと処理することが日本が隣国との和解を実現するうえで重要だと指摘した。写真はポーランドのシュトゥットホーフ強制収容所跡。

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2015年3月11日、人民日報によると、ドイツのメルケル首相は10日、訪問先の日本で最大野党・民主党の岡田克也代表と会談した際、慰安婦問題に自ら言及し、慰安婦など歴史問題を適切にしっかりと処理することが日本が隣国との和解を実現するうえで重要だと指摘した。メルケル首相が歴史問題に言及したのは、わずか2日間の日程で3回目だった。

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歴史の直視を日本に促すメルケル首相の発言について、韓国外務省の魯光鎰(ノ・グァンイル)報道官は10日の定例記者会見で、「まず日本が真摯に反省する姿勢で歴史問題を扱って初めて、隣国は寛容な姿勢で接することができる。韓国政府は日本が歴史を直視する勇気を持ち、歴史の傷痕を癒すために努力を払い、周辺国さらには国際社会の信用を勝ち取ることを希望する」と強調した。

メルケル首相は9日昼、講演会で「歴史の直視は戦後ドイツと隣国が和解を実現した鍵だ。ドイツは歴史と率直に向き合い、それによって隣国の理解を得て、国際社会に再び受け入れられることができた」と述べた。

メルケル首相は同日夕方の安倍晋三首相との共同記者会見でも「ドイツは戦後戦争と歴史の問題について非常に踏み込んだ議論を行い、過去の清算は戦後の和解実現の前提となった」と表明。安倍首相との会談で、ホロコーストなどナチスの罪をドイツがどう清算したかを説明したことを明らかにした。

村山富市元首相は9日夜のテレビ番組で「国会答弁から見て、安倍首相は戦後70年談話で村山談話の鍵となる部分をあいまいにするつもりだ」と指摘。「植民地支配と侵略の歴史的事実を率直に認め、反省と同じ過ちを繰り返さない決意を表明するのは当然のことだ。もしこれらをあいまいにするのなら、日本政府は今後信望を完全に失う」との考えを示した。

「安倍談話」に関する政府有識者会議の北岡伸一座長代理も9日の国際シンポジウムで、日本がアジア諸国を侵略したことを談話で明確に認めてもらいたい考えを表明した。

「村山談話を継承し発展させる会」の共同代表を務める鎌倉孝夫埼玉大学名誉教授は10日、人民日報の取材に「村山談話の重要な意義は、第2次世界大戦中に日本が中国などに対して侵略戦争を発動したことは歴史的事実であり、改竄はできないことを日本の指導者と国民に警告したことにある。史実を直視し、侵略を反省することの意義は、同様の歴史の悲劇を繰り返さないようにするためだ。だが日本はこの史実に対する認識が明らかに不足しており、日本の歴史教科書が中国侵略の史実に簡単に触れるだけなのも間違っている」と述べた。

姜尚中聖学院大学学長は日本紙の取材に「メルケル首相は講演でヴァイツゼッカー元大統領の言葉を引用して、ドイツが敗戦をナチスからの『解放』と見なしていることを強調し、歴史を直視したことが、ドイツが国際社会に受け入れられる前提になったと明言した。これは日本社会に対する重要なメッセージであり、『安倍談話』に対する間接的な提言だとも考えられる」と指摘した。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)

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