日本僑報社 2015年4月12日(日) 12時42分
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長沙明照日本語専修学院の張燕さんは、中国人がよく指摘される大きな声について、客観的に分析している。資料写真。
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2015年の中国の春節(旧正月)から4月にかけて、多くの中国人観光客が日本を訪れた。「爆買い」に代表される旺盛な消費意欲が歓迎される一方で、マナーの問題は依然として指摘されている。長沙明照日本語専修学院の張燕さんは、中国人がよく指摘される大きな声について、客観的に分析している。
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「中国人がいつも大声で喋るのはなんでなのか?」と突然、聞かれて、すぐに返答できる中国人はほとんどいないでしょう。私たちは周りの人が大声で喋るのに慣れているし、それを騒がしいとも思っていないからです。でも、なぜそうなのか改めて考えてみました。すると、4つの要因を見出しました。
第一の要因は、私たち中国人の大声に対する感覚です。声が大きいことは他の人に元気で朗らかという印象を与えられるし、スピーチやプレゼンテーションでも大きい声での発表が必要です。
第二の要因は、中国語の発音の難しさによるものです。中国語には有気音と無気音の違いや破裂音や数多くの子音があります。破裂音は字の通り音の破壊力が必要です。それに4つの声調があり、それを正確に発音しないと意味が異なってしまいます。
第三の要因は、地域差による違いです。広大な中国には幾多の高山や高原や平野があります。それぞれの地域で話されているのは数え切れないほどの方言です。方言は口の開け方も、声の高さも速さも異なります。特に、農業を主とする地域では大声で喋るのが普通です。
第四は、中国の教育方法によるものです。子供たちは幼稚園の時から「大きい声で読み、大きい声で歌い、大きい声で答える」ことを教えられます。授業中に大きい声で答える生徒は先生に褒められます。そのため、生徒たちは時と場所を構わず、大声で喋ることが普通になり、それが大人になっても直らないわけです。
しかし、大事なのは私たちが公徳心という観点、「公共の場で守るべきマナー」という観点から、この問題を考えることです。中国は、急速な経済の発展と共に海外の人々と接触する機会が格段に増えました。そのような時代に生きる私たちは、世界の常識である公徳心とマナーを身に付けなければなりません。一言で言えば「他の人への思いやりを持ち、他の人に迷惑をかけない」という人間として当然なことをすれば良いのです。
バスや電車の中で、携帯電話で大声で喋ることが良いこととは誰も思っていないでしょう。レストランや劇場で大声で喋る事もはた迷惑だし、周りの人を不快にさせることは誰しもが分かることです。「周囲に迷惑をかけない」心さえあれば、大声で喋ることも無いでしょう。そして、それは私たち一人一人が気を付ければ出来ることであり、何も難しい事ではありません。私たちはそれを、今日から始めようではありませんか。(編集/北田)
※本文は、第八回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「中国人がいつも大声で喋るのはなんでなのか?」(段躍中編、日本僑報社、2012年)より、張燕さん(長沙明照日本語専修学院)の作品「中国人がいつも大声で喋るのはなんでなの?」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。
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