Record China 2015年5月21日(木) 18時23分
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19日、山東省済南市在住の夫婦が娘に奇妙な名前をつけたため、地元当局が戸籍の取得を拒否している。夫妻は行政側を相手どり、全国初の「姓名権」を争う訴訟に出たが…。資料写真。
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2015年5月19日、山東省済南市在住の夫婦が娘に奇妙な名前をつけたため、地元当局が戸籍の取得を拒否しているという。夫妻は行政側を相手どり、全国初の「姓名権」を争う訴訟に出たが…。齋魯晩報が伝えた。
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済南市在住の呂(リュー)さんは2009年に誕生した娘に「北雁雲依(ベイイエンユンイー)」という名をつけた。しかもこれがフルネームだとのことであるから、親の姓すら継いでいないことになる。多くの場合は姓が1文字、名が1文字か2文字、合計2文字か3文字で構成される中国人の名前。4文字のフルネームにはやや違和感がある(※編集部注:少数だが2文字の姓も存在する。また、漢民族以外の少数民族の場合はさまざまな名前のパターンがある)。また、この漢字4文字の羅列は中国人から見てもやはり人名らしいものとは言えない。しかし呂さん夫妻によれば、この名の一文字一文字に深い由来があり、夫妻のこれまで過ごしてきた年月を記念した名前なのだという。
呂さんの地元当局では、「戸籍の登記条件にそぐわない」という理由で、呂さんの届け出を拒否した。娘のために懸命に考えた名前を受け付けてもらえなかった呂さん、済南市公安局など上層機関に次々と訴えるが取りあってもらえず、同年年末に「娘の合法的な権益を損なわれた」として行政側を訴えた。中国の関連法では「公民は姓名権を持つ」と謳っており、すべての国民は自分の氏名を決定し、使用し、規定に基づく変更を行う権利を持っている。呂さんは娘に替わり、行政にこの姓名権の行使を求めたのだ。しかし2015年4月24日、山済南市中等人民法院(地裁に相当)は、「両親が好き勝手に子供の姓名をつけることは公序良俗に反する。北雁雲依が人名として不適切とした当局の判断は違法ではない」として呂さんの訴えを棄却した。呂さんの娘「北雁雲依」ちゃんは6歳になった今も戸籍を持たない状態。名前が認められないどころか、このままでは生活に支障が出てしまう。
この「中国版キラキラネーム」とも言える騒動。インターネット上で一般の意見を探ると、意見は真っ二つに割れている。呂さん擁護派は「氏名はあくまで個人を区別する一種の記号のようなもの。その名づけは完全に個人の自由な権利」「個性が重視される現代で、名づけに個性を求めるのも当然」「社会や他人の利益を損なわないならば、どんな名前をつけても他人が干渉する権利はない」といったものから、「たかが名前といえど、一定のルールというものがある」「人には一種の帰属感というものが必要。同一の姓によって家族が束ねられ、自身のルーツを明確にすることが必要だ」といったものまでさまざまだ。(翻訳・編集/愛玉)
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