Record China 2015年6月25日(木) 18時15分
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24日、中国中車株式有限公司傘下の株洲電力機車研究所が、第3世代軌道交通けん引技術の難関である永久磁石同期電動機けん引システムの開発に成功した。写真は中国の高速鉄道。
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2015年6月24日、11年におよぶ研究期間、1000万回の試験、150GBのデータの蓄積、1億元(約20億円)の投資によって、中国中車株式有限公司傘下の株洲電力機車研究所(以下、同社)が、第3世代軌道交通けん引技術の難関である、永久磁石同期電動機けん引システム(以下、同システム)の開発に成功した。同社は同システムの知的財産権を保有する。長沙地下鉄1号線で使用される永久磁石同期電動機が、2015年5月16日に交付された。
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同システムは業界内で「列車の心臓」と呼ばれている。その性能は、列車の動力の質、エネルギー消費、制御の特徴を決める。また列車の経済性・快適性・信頼性に影響を及ぼし、省エネ・アップグレードのカギでもある。同社副総経理の馮江華(フォン・ジアンホア)氏は、「同システムを手にした者が、高速鉄道の発言権を手にする」と話した。同システムは列車の動力システムで、変流器と電動機によって構成される。そのうち変流器は列車の心臓、電動機は列車の筋肉のようなものだ。変流器は動力伝達を担当し、電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、列車の安定運行を実現する。
◆地下鉄用から高速鉄道用へ
馮氏は2003年、同システムについて初めて耳にした。同社は当時、中国初の同システムの開発チームを発足し、ゼロからのスタートを切った。馮氏は、「参考可能な資料がなく、開発や実験に用いる関連設備も不足していた。当時は石橋を叩いて渡るしかなかった」と振り返った。チーム発足から8年後の2011年末に、同社の同システムは瀋陽地下鉄2号線で取り付けに成功し、中国の軌道交通で初の使用を実現した。中国の鉄道に同システムが存在しないという歴史が終わった。
同社の首席設計専門家の李益豊(リー・イーフォン)氏は、「瀋陽地下鉄に使用されている永久磁石同期電動機の出力は190kWだが、時速500kmの高速列車に用いられるものの出力は690kWに達し、かつ常に高速運転を維持する。これはけん引システムの安定性・信頼性などの大きな試練となる」と述べた。同社は2013年12月に、時速500キロの高速列車用の電動機の開発に成功し、2014年10月に青島四方株式公司の取付試験に合格した。
◆省エネの神器、エネルギー効率が60%向上
中国工程院院士、同社総経理の丁栄軍(ディン・ロンジュン)氏によると、同社のけん引システムの都市列車市場におけるシェアは、2014年に57%に達した。今後は非同期電動機の代わりに、同システムを採用していく。データによると、同社が開発した690kW永久磁石同期電動機は、現在主流となっている非同期電動機のエネルギー効率を60%上回り、電動機の消耗を70%減らすことができる。
同社傘下の時代電気公司副総経理兼チーフエンジニアの劉可安氏が持つ、業界内の分析・報告書によると、2020年頃までに全国で約100本の都市軌道交通路線が敷設される予定だ。そのうち60%が同システムを使用した場合、生産額は100億元(約2000億円)に達する見通しだ。新たに敷設される鉄道のエネルギー消費は、毎年約2億4000万元(約48億円)分削減される。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)
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