2015年6月29日、韓国・聯合ニュースによると、韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長に対する公判がソウル中央地裁で開かれ、弁護側証人として出廷した米国人フリージャーナリストが、名誉毀損（きそん）容疑に否定的な見解を示した。

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1972年から米メディアの韓国特派員などを務め、40年以上、韓国での取材活動を続けるドナルド・カーク氏は、加藤前支局長のコラムが「誰かの名誉を毀損するものではない」と述べた。また、該当の記事について「ゴシップ性が強い」とした上で、「むしろ（大統領府が）過剰な反応をしたことで、新たな関心を生んだ」と評価した。

さらに、裁判官が、「表現の自由」と「人間の尊厳性保護」のどちらが優先されるかは国により異なるとしたのに対し、カーク氏は「人間の尊厳性を重視するとしても、被告人の記事は誰かを批判する目的ではないと考える」と答えた。

これについて、韓国のネットユーザーからはさまざまなコメントが寄せられている。

「政権のよいように振る舞う司法は、国際的な恥をさらすだけだ」

「僕たちもカーク氏と同意見だ」

「朴槿恵の駄目な姿を見せる、代表的な事例」

「日本人記者ながら正しいことを書いたのに、なぜ間違っていると責めるんだ？」

「こんな品の劣る日本人に対しても、大統領のせいで恥をかく」

「朴槿恵が産経新聞の記者を告訴したことによって、韓国の大統領が一介の記者と同等な位置に立った。事実がどうであったとしても、このことだけで韓国は大恥だ」

「恥ずかしくて何も言えない」

「韓国では『女王陛下』の尊厳が何より大事なんだ」

「韓国は、国の名誉よりも大統領の名誉が重要視される」

「カークさんは、ここが韓国だと忘れているみたいだ。常識は通じないよ」

「民主主義国家ではゴシップだけど、韓国では神聖冒涜（ぼうとく）と言うんだ」（翻訳・編集/和氣）