2015年7月1日、中国中央テレビ（CCTV）の経済ニュース番組「環球財経連線」によると、腕時計や貴金属、バッグなど各高級ブランドが韓国市場での業績を落としている中、各社とも次々に値下げに踏み切っている。

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韓国では中東呼吸器症候群（MERS）の影響で外国人観光客が大幅に減少し、大手百貨店や免税店も客足が遠のいている。しかし、各ブランドとも値下げに踏み切り、海外で購入するのと大差ない価格になったことで、国内消費が回復。海外で購入するのと比べ、アフターサービスの心配もないことから、感染対策のマスクをつけてショッピングを楽しむ人が増えている。

また、ユーロの急落も影響している。外国為替市場でユーロが下落していることで、高級ブランド市場の商品価格差も大きくなっている。ある専門家は、高級ブランドの多くがアジア市場で高価格路線の販売戦略をとってきたが、グローバル市場の浸透で価格の透明性が求められるようになり、これまでの高価格路線にも調整が必要な時期になっていると指摘している。

韓国で価格が引き下げられた影響は、その直後からすでに現れており、3〜5月における韓国国内の百貨店での高級品販売高は20％以上伸びているほか、免税店での販売高も113％もの増加幅となっている。訪韓中国人観光客の存在も大きく影響しているが、韓国市場そのものが成長を続けていることから、韓国は各ブランドが参入を争う市場になっている。（翻訳・編集/岡田）