2015年8月6日、韓国の朴槿恵（パク・クネ）大統領の妹である朴槿令（パク・クンリョン）氏の「親日発言」が波紋を広げている。

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槿令氏は先月、日本を訪問した際のインタビューで、「日本は慰安婦問題について4度も公式に謝罪した。日本に何度も謝罪を要求し続けるのは不当だ」などと述べた。また、靖国神社参拝を批判することについては「内政干渉だ」とし、「悪い人だから墓参りに行かないというのは人の道に反している」とした。

しかし、槿令氏の“問題発言”はこれだけにとどまらず、4日には「韓国が慰安婦被害をいたわらずに、日本を責めるニュースばかり報じていて申し訳ない。日韓協定を通して韓国は自立経済・自主国防の基盤を固めた。これ以上、日本のせいにするのはやめるべき」とし、日本の国民に向けて「韓国人の多くが私と同じ考えを持っている。韓国をたくさん愛してください」と呼びかけていたことが新たにわかった。

槿令氏の発言について、夫のシン・ドンウク共和党総裁は「日本の天皇や過去の首相は公式に謝罪した。日本は首相が代わるたびに謝罪しなければならないのか」と指摘。靖国参拝についても妻の発言を擁護した。シン総裁は5日にも自身のツイッターで「祖国の未来のために1人で十字架を背負う命懸けの行動だ」と槿令氏を称え、フランスの英雄ジャンヌ・ダルクになぞらえて、「国を救え！パク・ダルクが現れた」とつぶやいた。また、「日本には良識ある政治家や知識人が多いのに、韓国には朴槿令以外に誰もいない」とも述べている。

一方で、韓国・東亜日報は「日韓正常化会談当時、慰安婦問題は提起されておらず、神社参拝は日本がA級戦犯を一歩遅れて合祀して問題になったという点に無知な発言だ」と批判。韓国与党・セヌリ党の幹部は、「日本側の歪んだ歴史認識に惑わされたようだ」とし、野党・新政治民主連合の朴洙賢（パク・スヒョン）報道官も、「これ以上の妄言はない。河野洋平元官房長官でさえも、『歴史を認め謝罪するのが当然だ』と言っているのに」と切り捨てた。

韓国のネットユーザーからも、「韓国人としてあなたたち夫婦の存在が恥ずかしい」「早く病院へ行った方がいい。どうして国民の心を傷つけようとするんだ？」「大統領の妹に国民の代表として発言する資格はない。家族に対して恥ずかしいと思わないのか？」といった批判が相次いでいるが、一方で少数ではあるものの、「正しい発言」「槿令氏の発言も一理ある。天皇も韓国に謝罪した。選挙の時期になると必ず、政治家が支持率を上げるために元慰安婦への謝罪を要求するが、正直、見ていてみっともない」「被害意識にとらわれて生きるのは良くないし、神社参拝を批判する理由も分からない。日本よりも韓国の方が利己的」などと擁護する声も聞かれている。（編集/北田）