「独女」が「独女」である理由―中国メディア

Record China    2015年8月23日(日) 16時41分

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18日、中国ではある年齢を過ぎた未婚女性を「余った女性」と呼ぶが、この不名誉な呼称に反して、彼女たちの多くが充実した生活を送っているという。資料写真。

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2015年8月18日、中国ではある年齢を過ぎた未婚女性を「余った女性」と呼ぶが、この不名誉な呼称に反して、彼女たちの多くが充実した生活を送っているという。中国メディア・テンセント(騰訊)が伝えた。

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北京市内のNPOで研究員を務める32歳の陳欣(チェン・シン)さんは連日、環境関連の講座に奔走している。多忙な毎日だが、豊かな収入のおかげで長期休暇のたびに旅行に出かけてもいる。仕事もプライベートも充実した、誰もがうらやむような生活だ。しかし、彼女の両親はそんな彼女に対して「早く結婚しなさい」と日々、せっついている。2人の姉はすでに結婚し、子どもにも恵まれている。

彼女のような女性を、中国では「剰女(余った女、売れ残りの女性)」と呼ぶ。中国女性の権利について研究するノルウェー出身の写真家クラウディア・レック氏は、この呼び方に関心を抱いた。

調べを進めると、どうやら27歳を過ぎても未婚の女性が「剰女」と呼ばれているようだった。中国ではこの世代に、嫁の貰い手がない男性が集中している。その大部分は内陸の農村地区に生活する低所得者層だ。中国の伝統的観念からすると、夫は妻より収入が多くなくてはならない。そのため、陳さんのように経済力があり有能な女性には、結婚相手を見つけるのが難しい。

そんな彼女らを「剰女」などと呼ぶのはあんまりではないか?と感じたレック氏は昨年より、数人の独身女性の住まいに居候しながらその生活実態を観察した。彼女らから聞こえてきた本音は以下のようなものだ。

「社会的に成功していない男性と無理やり一緒になる気はない」

「家族には交際相手がいるふりをしている。そうでないと頻繁にお見合いをセッティングされるから」

「外国人としかつきあわない。彼らは女性の年齢を気にしないから」

さまざまに異なる年齢・職業・価値観を持った彼女らだが、共通しているのは、彼女たちは決して内にこもってはいない。デートもするし、友人とのつきあいも頻繁だ。ヨガなどの自分磨きに熱心だし、海外旅行を楽しむなど人生を謳歌している。ただ、自身の生活が非常に充実していて、結婚などしなくても十分に幸せを感じている。

しかも、彼女たちは「剰女」と呼ばれることに何の抵抗も感じていない。それよりも、家族や親せきなどの近しい人から口うるさくされることにプレッシャーを感じている。「彼女たちは純粋に愛情を求めている。しかし、中国における結婚は、愛情とはあまり結びついていない。それよりも(家庭を養う)責任をもってくれる男性を夫に選ぶことが理想の結婚。彼女たちはそれをよく知っている」とレック氏は語っている。(翻訳・編集/愛玉)

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