八牧浩行 2015年8月26日(水) 7時41分
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25日、南アフリカのシリル・ラマポーザ副大統領は日本記者クラブで会見し、AIIBに同国が参加したことについて、「開発途上国のインフラ需要は巨大であり、わが国にとってもプラスになる」と指摘。アジア域内の経済大国・日本も参加すべきだとの考えを示した。
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2015年8月25日、南アフリカのシリル・ラマポーザ副大統領は日本記者クラブで記者会見し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に同国が参加したことについて、「開発途上国のインフラ需要は巨大であり、わが国にとってもプラスになる」と指摘。アジア域内の経済大国・日本も参加すべきだとの考えを示した。また中国経済の減速に触れ、「中国は最大の貿易相手国であり懸念材料だが、どの国も下降があれば上昇もある。成長を取り戻すと確信している」と述べた。
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同副大統領は、2019年に任期切れを迎えるズマ大統領の最有力後継候補とされている。マンデラ元大統領が獄中にいた1980年代、鉱山労働者のストを率いてアパルトヘイト(人種隔離)と闘った。発言要旨は次の通り。
(中国の経済減速懸念について)中国は南アフリカにとって最大の貿易相手国であり、コモディティ(資源)を輸出している。このため中国経済減速は需要の減退につながり懸念材料となるが、必ず解決策が見いだせると確信している。どの国の経済にも下降局面があれば、上昇局面がある。中国もきっと成長を取り戻すものと確信している。
BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の最後の参加国として、南アフリカが受け入れられた。私は7月に訪中し、BRICS銀行設立に向けた協議をしてきた。同銀行は本部は上海だが、南アフリカに地域本部が置かれ光栄だ。主な役割は開発途上国のインフラ構築に資することであり、独立した原則にのっとって任務を遂行していきたい。国際通貨基金(IMF)など既存の国際金融機関への対抗ではなく、補完できる。
中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)はアジアにベースを置く開発投資銀行で、南アフリカもメンバーとして受け入れられたのも光栄なことだ。開発途上国のインフラ需要は巨大であり、わが国にとってもプラスになる。途上国は域内の経済大国の参加を必要としており、日本は参加すべきである。(八牧浩行)
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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