大気汚染の北京で連日異例の青空?それがニュースになってしまう異常事態―中国

Record China    2015年8月28日(金) 4時54分

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27日、連日の猛暑が大幅に下火となり、間もなく夏の終わりを迎える北京はこのところ、断続的にではあるものの美しく澄み切った青空に包まれる日が増えている。写真は北京の天安門広場。

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2015年8月27日、連日の猛暑が大幅に下火となり、間もなく夏の終わりを迎える北京はこのところ、断続的にではあるものの美しく澄み切った青空に包まれる日が増えている。PM2.5などによる深刻な大気汚染が伝えられる近年の中国だが、この数日の青空にはどんな秘密があるのか?「閲兵ブルー」と名づけられたその青空の裏事情に迫る。

その他の写真

「青い空に白い雲、北京は非常に美しい!」(21日付新華社)

「人々を心酔させる美しさ、“北京ブルー”が再び」(22日付人民日報

「北京に“顔面偏差値”最高の青空出現」(23日付中国新聞社

北京市では現在、世界陸上競技選手権大会が開催中。また、翌月3日には「抗日戦争勝利70年記念軍事パレード」を控えている。同市政府は市内の1900社超の工場などに対し、操業停止や一部生産停止の通達を出したと国内各紙が伝えた。加えて、市内の車両交通量を半減させる規制も実施中だ。こうした措置は北京市周辺の計6省・市で行われ、1万以上の工場と4万以上の建設現場が稼働を停止している。

軍事パレードは国を挙げて各国代表を招く一大行事。当日の青空は「閲兵ブルー」と名づけられ、晴れの舞台に施される最高の演出として、その実現のために行政は本気の措置に出た。その成果もあり、このところ、北京市内で測定される超微粒子PM2.5の濃度は過去最低の水準となっているという。

中国のインターネット上では、この異例の青空続きに関する話題が飛び交っている。久しぶりのさわやかな青空を喜ぶ声がある一方で、この青空を実現するために生活の利便性や経済面で市民に多大な負担を強いていることを非難する声もある。また、「人為的な力で青空をつくり出すことができるならば、平常時の深刻な大気汚染もまた人によって引き起こされた悲劇である」とした声や、「空が青いだけでニュースになってしまうとは?」とする声も上がっている。(翻訳・編集/愛玉)

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