2015年9月4日、中国最大手のオンライン通販サイトを立ち上げ、中国一の富豪として有名なアリババGのジャック・マー（馬雲）氏が初めて描いた油彩画が、サザビーズ香港のオークションで4220万香港ドル（約6億5300万円）の価格がついて落札された。中国の地方紙・華西都市報の報道。

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当初、サザビーズ社が予想していた落札最高額は250万香港ドル。この17倍にも達する額に、場内は熱狂的な盛り上がりになったという。入札希望者らによる値段の釣り上げは40回以上におよび、最終的に落札した人物は、電話を通じて落札した。

「桃源郷（桃花源）」と題する作品は、2014年に中国の現代美術作家・曽梵志（ゾン・ファンジー）氏との共作で描かれたもの。マー氏にとっては初めての油彩画で、その売り上げを生態系保護基金へ寄付する目的で創作がスタートした。地球を描いた作品は、2人が何度も絵の具を塗ってはキャンバスの表面をこする作業を重ねたもので、サザビーズ社は「宋代の絵画を想起させる」と評価している。なお、マー氏との共作に挑んだ曽梵志氏は2013年、現在存命中のアジア人芸術家としては史上最高額の2330万米ドル（当時、約28億円）がついて絵画作品が落札された経歴がある。また、マー氏も過去に2回、チャリティのために作品を描いてオークションに出品したことがある。

●ジャック・マー（馬雲）

1964年、浙江省杭州市生まれ。2014年、米誌フォーブスによる「中国富豪ランキング」で中国一の富豪と初認定された。1999年に立ち上げた「アリババ・グループ」は傘下にオンラインショップサイト「タオバオ(淘宝)」などを抱え、中国ネット通販最大手に成長した。同社は2014年9月に米ニューヨーク市場に上場。07年よりソフトバンク取締役も務める。推定純資産は15年現在、222億ドル（約2兆6700億円）とされる。（翻訳・編集/愛玉）