2015年10月9日、米紙ワシントン・ポストは、日本人の漫画家がフェイスブック（FB）に投稿した偽装難民を批判するイラストを描く際に、写真家が難民キャンプで撮影した少女の写真を使用したことについて謝罪していないと報じた。

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イラストは漫画家の蓮見都志子氏が先月10日にFBに投稿したもので、少女が描かれており、その周りには「安全に暮らしたい、清潔な暮らしを送りたい、美味しいものが食べたい（中略）何の苦労もなく生きたいように生きていきたい、他人の金で。そうだ、難民しよう！」と書かれている。日本国内では難民を中傷する差別的な作品だと批判が集まったほか、少女のイラストが、シリア国境近くのレバノンの難民キャンプで写真家のジョナサン・ハイアムズ氏が撮影した少女の写真に酷似しているとの指摘も上がった。

ハイアムズ氏は、ツイッターで「無垢な少女の写真が、ゆがんだ偏見を表現するために使われたことにショックと深い悲しみを感じている」とコメントした。インターネットでは、イラストの削除を求める署名活動が行われ、9日午前時点で、1万人以上の署名が集まっているという。蓮見氏は、イラストをFBから削除したが、日本メディアに、「今回のシリア難民の多くは、偽装難民だと考えている」と述べ、イラストが差別であるとの批判に対しては謝罪していないと伝えている。

この報道に、米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

「私は日本も日本人も好きというわけではないが、この漫画家のシリア難民に関する見方には賛成する」

「シリア難民の子どもたちが、この作品で書かれたようなことを考えているとは思わないが、両親たちはそう考えているだろうと思う」

「米大統領選にはトランプ氏に投票しよう」

「驚かないよ。数年間、日本に住んでいたが、日本人の多くは外国人に対して関心がない」

「このイラストに怒りを抱いている人たちは、現実を知らない（または認めたくない）か、物事はこうあるべきだという利己的な考え方にとらわれているかのどちらかだ」（翻訳・編集/蘆田）