Record China 2015年11月10日(火) 15時8分
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7日、中国は南京事件の追悼を国家レベルにまで引き上げているが、豪大学の専門家が政治的利用はすべきではないと指摘している。写真は南京事件の記念館。
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2015年11月7日、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、中国政府は14年2月に南京事件被害者のための「公祭日」を立法の形式によって設け、同年12月13日には南京で初の大規模な国葬式典を行った。習近平(シー・ジンピン)国家主席も参列し、談話を発表、南京事件の記念行事をかつてない重要な位置付けに引き上げた。
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豪メルボルン大学の中国史研究者アントニア・フィネン氏は、南京事件は歴史的な惨劇ではあるが、不幸なのは中国政府によって政治的な道具にされたことだと指摘。「近年は一連の追悼行事などによって日中関係に影響する国家レベルにまで押し上げられてしまった。人々が個人的に犠牲者を悼むべきはずが、政府によって干渉されている」と話した。
また、専門家は、中国政府が世論を操作する行為は1950〜1980年代にはすでに見られたと指摘。70年代までは南京事件の関連書籍や記事は出版が禁じられていたが、その背景には71年の「ピンポン外交」以降、日中関係が蜜月期にあったことがある。しかし、80年代以降は南京事件を公に議論できるようになるなど、変化が生じている。
一方で、日本政府が正式に謝罪していないことが日本とアジア諸国との関係を悪化させていると指摘する声もあるという。(翻訳・編集/岡田)
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