2015年11月30日、中国四川省成都市で起きた事件が、中国のネットユーザーの間で話題になっている。

事件が起きたのは28日。成都市のある商店で、3歳の女の子が誤って店の商品であるプラスチック製のボトルを落として傷を付けてしまった。店側は両親に対して、商品の代金25元（約475円）を弁償するよう要求したが、女の子の母親が「押し売りじゃないか」と反発。双方は口論になった。

母親は店員に対して「ボトルは要らない。弁償しろと言うなら娘で払う」と言い放つと、娘の顔をビンタし、「よくもやってくれたわね！」と怒鳴りつけた。すると、それまで何も言わずに立っていた女の子の父親も、女の子の顔をビンタし、「そうだ、お前のせいだ！」と大声を上げた。女の子はその場で泣き出したが、両親は振り返ることもなく、その場から立ち去ったという。

その後、通報を受けて駆けつけた警官が女の子を保護。両親に電話をかけ、迎えに来るよう促したが、両親は「娘に自分のしたことを分からせるため」と拒否。「疲れているので運転して迎えに行くのは危ない」などと話し、そのまま電話を切った。結局、警官が女の子を自宅まで送り届けたという。

この報道に、中国のネットユーザーからは、「たった25元をけちった上、子どもをたたくなんて、人間のクズだな」「それでも親か！」「こんな親に育てられるこの子の将来が心配」といった両親に対する批判の声が多くあがる一方、「別にひどくない。子どもを置いて行っても、店が警察に連絡して保護されるのは分かっていただろう。言うことを聞かない子どもは何を言っても聞かない」といった声も。

また、「子どもがやったことに、しつこく弁償を求める店の対応も悪い」「IKEAで5歳の娘が40元（約760円）くらいのガラスのロウソク台を割ったとき、店員はすぐに駆け寄ってきて大丈夫ですかと聞いてきた。私が弁償しようとすると『結構です』と言い、逆に子どもを驚かせたことを謝った。これが違い」など、店側の対応を批判するコメントも寄せられている。（翻訳・編集/北田）