2015年12月13日、韓国・MBCテレビによると、伝統建築の韓屋が立ち並ぶ韓国・ソウルの観光地で、このところ観光客を閉め出す動きが広まっている。「ここは私有地です」「ノックしないで」「お静かに」など、訪問客に向けた貼り紙が増えているのだ。

ソウル中心部に位置する北村韓屋村は、韓国ドラマや映画の撮影に使われたスポットが点在する人気の観光地だ。市が2000年ごろから本格的な観光客誘致に乗り出し、伝統文化などを体験できるオープンな「公共韓屋」は現在16にまで増えた。

しかしいざ公共韓屋を訪ねてみると、工事中であるとか、冬のため体験は受け付けていないなどの理由で、まともに見学できる所が見当たらない。そのため観光客は、周囲にある一般の民家をのぞいたり、これをバックに写真を撮ったりするので、住民との観光客との間で摩擦が起きているのだ。

ある公共韓屋の経営者は、観光客を受け入れない理由として、「建物を開けて見せても、運営費用ほどもうからない」と語っているが、市は今後も税金を投じ、公共韓屋を100にまで増やす計画。「貼り紙」はしばらくなくなりそうにない。

これについて、韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せている。

「北村韓屋村は観光観覧を廃止して、韓屋村としてきちんと保存しよう」

「市はお金が有り余ってるようだね」

「公共韓屋として安く借りたのに、建物を開けもせず約束を守らない経営者を追い出すべき」

「公共韓屋の経営者とソウル市の公務員の間には、何かつながりがありそうだ」

「生活が苦しい国民がたくさんいるのに、お金を使うべき所に使わず、実績にばかりしがみつこうとする公務員が情けない」

「その一方で、韓国に来てくださいって？」

「外国人はものすごく戸惑うはず」

「市の職員は何をしてるの？少なくともちゃんとオープンしてるか確認ぐらいはしないと」

「ソウル市がまったく管理してないってことか」

「公共韓屋を100も？どう考えてもおかしいレベル」（翻訳・編集/吉金）