中韓だけでなく米国とも歴史認識を調整すべき、自民党政調会長らの「東京裁判検証論」を牽制―伊吹文明元衆院議長

八牧浩行    2015年12月17日(木) 10時0分

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16日、伊吹文明元衆院議長(元自民党衆院議員・財務相・文科相・労相、写真=左)は、記者会見し、「第二次世界大戦に対する米国の歴史認識と、日本の歴史認識をもう一度調整しなければならない。米国の歴史認識はポツダム宣言に書かれていることに尽きる」と述べた。

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2015年12月16日、伊吹文明元衆院議長(元自民党衆院議員・財務相・文科相・労相)は、日本記者クラブで記者会見し、「日本が一番これから大切にしなければならないのは、第二次世界大戦に対する米国の歴史認識と、日本の歴史認識をもう一度調整しなければならないことだ。米国の歴史認識はポツダム宣言に書かれていることに尽きる」と述べた。自民党の稲田政調会長らが、サンフランシスコ講和条約に盛り込まれた東京裁判判決の内容やGHQ(連合国総司令部)の占領政策などを検証する組織を立ち上げる方針を表明していることを牽制したもの、と注目される。

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伊吹氏はさらに、「中国や韓国に対して歴史認識が違うことを非常に多くの人が大切にするが、私が心配しているのは、当たり前と思っている米国の歴史認識との関係を、日本の独立性を主張するなら、考えなければいけない」と強調した。

このほか、来年夏に実施される参院選と同じ日に衆院選を行う「衆参ダブル選挙」について、「国民にも受け入れられる明確な理由があればいいと思うが、単に自分たちが有利な時に解散するというのはいかがなものか」と、疑問を投げかけた。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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