中国各地の博物館、ネット上で「萌え」競う―中国メディア

Record China    2015年12月18日(金) 19時10分

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17日、中国各地の博物館がネット上で「萌え」を競っている。

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2015年12月17日、故宮と聞いて、どんなイメージが浮かぶだろうか?景山の上から俯瞰した皇帝の庭園、歴史を見守ってきた名所旧跡、それとも無数の宝物が収蔵された博物館だろうか?今はさらにもう一つ特徴が加わっている。それは「萌え」だ。人民日報海外版が伝えた。

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▼「萌え」で数億の売り上げ

わずか2〜3年前まで故宮の文化的アイデア商品は非常につまらないものばかりだった。故宮博物院院長の単霽翔(シャン・ジーシアン)氏は「以前、故宮の商品はどれも歴史、知識を重視しており、人々に重苦しいと感じさせ、また故宮の特徴も少なかった。そのため去年10月にはこれらの商品は全て淘汰した。現在、故宮の文化的アイデア商品は有意義で人を楽しませ、かつ教育的価値を備えていることをそのコンセプトとしている」と語った。

そのため故宮は完璧な文化的アイデア商品デザインチームを立ち上げた。このチームでは専門家が文化的アイデア商品の研究開発を担当しており、専門チームはコンテストでの優秀作品の選出とそのアイデアの商品化を担当している。去年までに故宮博物院がデザイン開発した商品は7000種近くで、去年の故宮の文化的アイデア商品の売り上げは6億元(約110億円)を超えた。ちなみに同じ年の故宮の入場チケット収入は7億元(約130億円)前後となっている。予想では今年の故宮の文化的アイデア商品の売り上げはおそらく9億元(約170億円)に達する見込みだ。

▼「萌え」コラボで人気集める

三星堆博物館では青銅面具型のクッキーを開発し、黄色、緑、オレンジ、黒の4色のクッキーはそれぞれバター、抹茶、イチゴ、チョコ味となっている。杜甫草堂博物館も「ちびキャラ杜甫の多忙」シリーズを開発し、カード入れ、携帯ケース、マウスパッド、コースターなどの関連グッズで毎年数十万元の売り上げを実現している。蘇州博物館は所蔵品をかたどったアイデアクッキーを作った。最も人気なのが秘色瓷蓮花碗クッキーで、その蓮の花の形は「博物館のお宝」である五代秘色瓷蓮花碗にそっくりである。陝西歴史博物館は「唐[女丑](唐代の女の子キャラ)」、「唐美麗(唐代美人キャラ)」、「漢英俊(唐代イケメンキャラ)」と「モダン仰韶(仰韶文化は中国の黄河中流全域に存在した新石器時代の文化)」等の文化的アイデア商品をつくり、なかでも唐代の粉彩俑(色つきの塑像)をイメージに作られた「唐[女丑]」はスーツケースタグ、マグネット、しおり、抱き枕などの商品が開発されている。

以前は人々にとって冷たくコチコチだったこれらの古代の文物が「萌え」によって大きな魅力を得ている。これらの「萌え」商品は、古い文化に新たな光を与え、人々に伝統文化は身近で、美しいだけでなく、親しみやすいもので、現代人の生活の一部であるということを理解させている。(提供/人民網日本語版・翻訳/TG・編集/武藤)

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