2016年1月12日、韓国・中央日報によると、韓国の釜山地方警察庁が「警察のイメージを向上させた」との理由で、バラエティー番組に出演した刑事らに表彰状を授与したことが分かり、韓国で物議を醸している。

イ・サンシク釜山地方警察庁長は11日午前、7人の警察官に表彰状を授与したが、そのうち3人は、先月19日から今月3日にかけて放送された韓国MBCのバラエティー番組「無限挑戦」出演した警察官だった。番組はソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）を通じた情報提供や位置追跡、防犯カメラ映像などを活用し、指名手配犯に扮した番組出演者らを検挙するというものだった。

釜山警察は「刑事らは休日に番組に出演し、釜山警察の広報に尽力した。刑事らの士気を高める目的で表彰した」と説明したが、警察内部では「他の4人は人質犯を検挙した警察官や11億ウォン（約1億円）をだまし取った詐欺犯を検挙した警察官ら。彼らの功績をテレビ番組への出演と同等に考えてよいのか」と指摘する声が出ている。

これについて、韓国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。

「普段から優秀な警察官を番組に出演させたのだろう。仕事のできない警察官を選んで出演させ、テレビに出たとの理由で表彰状をあげると思う？テレビ出演がなくても表彰されていた人たちだよ」

「警察のイメージを向上させた人も十分立派だ」

「警察官が顔を出して出演するのは簡単なことじゃない」

「警察官は常に危険な仕事ばかりしろということ？市民意識を高め、他の警察官を激励したことに対する賞だ」

「広報に尽力したとの理由なら、番組に出演した芸能人らも表彰するべき」

「バラエティー番組で芸能人を捕まえたら賞をもらえるの？なんておかしな国だ」

「同等に見ていいわけがない。仕組まれた逮捕劇を演じただけでしょ？釜山警察はとてもイメージが良かったのに残念だ」

「表彰状はオーバー。他の警察官も『実際の犯人を逮捕するよりバラエティーに出たい！』と言い出すのでは？」（翻訳・編集/堂本）