<シリーズ・少数民族のふるさとを訪ねて1>雲海に煙るトゥチャ族のふるさと・湖南省武陵源

Record China    2007年12月17日(月) 14時43分

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1992年、世界自然遺産に指定された湖南省の武陵源。岩山群が雲海に煙る幽玄な世界に、少数民族のトゥチャ族が、隠れ住むように暮らしてきた。

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1992年、世界自然遺産に指定された湖南省の武陵源には、数億年の年月を経て自然に形成された雄大な岩山が連なる。260平方キロメートルの広大な土地に、高さ200m以上もある石英の柱が3100本余りも立ち並び、雲海に煙っている。そこは、仙境かと見まごうばかりの幽玄の世界だ。なかでも武陵源の最大の見所は標高800〜1300m圏内にある「張家界」。桂林のような山水と黄山のような山陵、ふたつの美を合わせ持つと言われ、垂直にそそりたつ高さ300mの山峰「金鞭岩」や、無数の断崖絶壁が連なる「黄獅寨」の神々しさは、国内外の旅行者を惹きつけてやまない。

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奇岩のはざまに清流が流れ、緑豊かな森林が覆うこの秘境深くには、少数民族トゥチャ族が暮らしている。彼らは標高1000mにもなる空中田園と呼ばれる地域に居住しており、地域の総人口のうち、トゥチャ族をはじめとする少数民族が69%を占めている。

トゥチャ族は主に湖南省、湖北省、重慶市の交わる地区で生活し、人口は約570万人。彼らは春秋戦国時代(紀元前771〜403年)に戦乱から逃れ、独自の社会と文化を築いてきた。自らを「ビツカ(地元の人)」と称し、かつては明王朝の弾圧に抵抗しながら、中華人民共和国成立後にひとつの民族として認められるまで、血縁の者同士で集落をつくり、山深くでひっそりと暮らしてきた。現在は漢民族の影響でほとんど漢族と同化しつつあり、彼らのほとんどが漢語を話すようになった。本記事は、全8回シリーズの第1回。(翻訳・編集/愛玉)

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