アップルがiPhone7発表、中国では苦戦か―中国メディア

人民網日本語版    2016年9月13日(火) 14時50分

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アップル社は北京時間8日午前1時、主力製品「iPhone」の新型機種「iPhone7」を発表した。

アップル社は北京時間8日午前1時、主力製品「iPhone」の新型機種「iPhone7」を発表した。2つのカメラで撮影する「デュアルカメラ」や耐水機能が加わったほか、イヤホンジャックが廃止されて、ワイヤレスで接続する新型イヤホンも発表され、目玉となっている。ただ、業界関係者は、「モバイルインターネット市場は、激戦を経て成熟期に入っており、スマートフォンが発売後すぐに大人気になるというのは難しくなっている。中国市場では、アップル社の新型機種は苦戦を強いられるだろう」と予測している。新華社が伝えた。

今回アップル社は、「iPhone7」と「iPhone7 Plus」のほか、「アップルウォッチ2」をリリースし、今月16日に、約30の国や地域で発売を開始すると発表した。新機種はソフトの面で、複数のグレードアップを実現している。

新型iPhoneのもう一つの目玉は、アプリ「Homekit」がインストールされた点で、携帯を使って、カメラや照明、エアコンなどの家電を操作できるようになった。将来的には、100種類以上の家電がこのアプリで操作できるようになる。

このようにアップルの新型商品は多くの目玉を備えているものの、スマートフォンの競争は成熟期に入っており、以前と同じように新型iPhoneが発売と同時に爆発的に売れるというのは難しい情勢になっている。

アップル社の発表会に先立って、サムスンや華為、360、モトローラ、Meizu(メイズー、魅族)、ソニーなど、アンドロイドを搭載するスマートフォンのメーカーは、新機種を揃って発売した。そのため、アップルの新型商品は、熾烈な競争に巻き込まれることになる。

専門家は、「iPhoneを含む、スマートフォンはどれも苦戦を強いられるだろう」と分析している。

まず、世界のスマートフォン市場は頭打ちとなっている。IT専門調査会社IDCが最近発表した報告では、今年の世界のスマートフォン出荷台数について、従来予想(3.1%)より1.5ポイント引き下げて、前年比1.6%増の14億6000万台となるだろうと予測されている。同報告は、「多くの消費者はスマートフォンの機能に既に満足しており、イノベーションがより困難になっている」と指摘している。

インターネット調査会社・iiMedia Research(艾媒諮詢)の張毅・最高経営責任者(CEO)は、「これは、ハードウェアが豊富になっていることと関係がある。機能アップするのはスマートフォンだけではない。今ではアップルウオッチや家電製品、眼鏡などのスマート化が進んでいる」と分析している。

次に、中国ブランドが台頭している点が挙げられる。アップルだけでなく、サムスンもこの問題に直面している。

IDCの統計によると、今年第二四半期(4−6月)の出荷台数はサムスンが1位、アップルが2位だったものの、3−5位は中国メーカーが占め、世界シェア4位にはOPPOが入った。同社の同期の出荷台数は、第一四半期(1−3月)と比べて137%増加した。VIVOも80%増だった。中国市場では第二四半期に、華為の販売台数がサムスンとアップルを超えた。また、華為、OPPO、VIVOがシェア47%を占め、アップルのシェアは7.8%と5位に沈んでいる。

iPhoneが直面している難題は、世界のスマートフォンメーカーが直面している共通の課題である。それでも、業界関係者は、「イノベーションは難しくなっているが、スマートフォン市場のポテンシャルは依然として大きい」と分析している。

まず、引き続き性能を向上させることが必要だ。アイリサーチ(iResearch、艾瑞諮詢)のアナリスト・李超氏は、「情報やバッテリーの安全を確保したり、バッテリーの使用可能時間を長くしたりする点で、スマートフォンには品質改善の余地がまだある。現在、スマート端末の生産、リリースの周期は明らかに短くなっており、リスクが潜むようになっている。中には爆発事故を起こしているスマートフォンもあるが、もしかすると生産スピードが過度に速いため、テストなどがおろそかになっていることと関係があるのかもしれない」と指摘している。

次に、人工知能を突破口としなければならない。張CEOは、「まず、スマートフォンの人工知能技術の研究開発能力を向上させなければならない。また、さらに多くの人工知能を応用し、利便性を高めなければならない。近年、アップルはスマートホームやオペレーティングシステムのグレードアップの基礎を築くべく、音声認識、画像処理、機械学習などの分野の企業を買収している。サムスンも人工知能関連の複数の企業を買収している」としている。

また、新興市場にまだチャンスが残っている。先進国や中国などの市場は飽和状態に近付いているものの、多くの発展途上国の市場のポテンシャルは依然として巨大だ。IDCの統計によると、ブラジルやロシア、インド、アフリカ、東南アジアなどの携帯市場は非常に活力がある。例えば、東南アジアでは第二四半期、スマートフォンの販売台数が2800万台となり、第一四半期と比べて18.1%増加した。東南アジア市場では、安くて性能の良いサムスンとOPPOがそれぞれシェア1位と2位を占めている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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