Record China 2008年2月22日(金) 11時13分
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サッカーの東アジア選手権で中国は日本に0−1で敗戦。10年ぶりの勝利を目指した中国だったが、試合後は、代表チームとサッカー協会に対するサポーター達のやるせない不満だけが残った。
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■■■■■2008年02月21日■■■■■
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20日、サッカーの東アジア選手権で中国は日本に0−1で敗戦。10年ぶりの勝利を目指した中国だったが、試合後は、代表チームとサッカー協会に対するサポーター達のやるせない不満だけが残った。
この日、重慶のスタジアムに集まったのは3万1000人のサッカーファン。3000人の警備員を配置して、万一に備えたが、数千人のサポーターが試合後、シュプレッヒコールを挙げる一幕もあり、現場は一時、騒然としたようだ。インターネットメディア「新浪sina」が伝えた。
http://sports.sina.com.cn/n/2008-02-20/21523484049.shtml
この日、会場の貴賓席には中国サッカー協会の謝亜竜副会長が座っていた。試合終了直前、中国の敗戦が濃厚になってきたとき、「謝亜竜、辞めろ」の声が挙がり、それにスタジアムの観客全体が声を合わせるという場面があったという。
試合終了後も「謝亜竜、辞めろ」「中国代表、解散しろ」の“シュプレッヒコール”は鳴り止まず、出口付近でも「大合唱」が起きていたそうだ。
この記事によると「その怒りは、明らかに、日本代表に向かうのではなく、ふがいない中国代表に向いていた」という。(なお、この点については、「日の丸が燃やされた」「日本への罵詈雑言があった」といった日本メディアの報道もあり、試合後の様子については情報がさまざまだ)
中国サッカー協会の謝亜竜副会長は、中国のサッカー界において、最も影響力のある人物の一人。代表チームに対する不満など、度々、ファンの怒りの矛先が謝副会長に向かうことが多い。
また、サポーターの声の中には、少なからず「ベドロビッチ、辞めろ」の声もあったそうだ。代表監督のベトロビッチ氏については、その経験不足や指導力不足が度々指摘されている。21日付の新京報によると、現在、中国代表の“指揮権”は実質的に五輪代表監督を兼任するドゥイコビッチ総監督が握っているそうだ。選手の一人の話を引用して、「練習メニューや戦術なども実質的にはドゥイコビッチが決定しており、すでにチームは“ドゥイコビッチ”色になっている」としている。ベトロビッチ監督とドゥイコビッチ総監督との“両輪体制”には、以前から、疑問が投げかけられているが、今後、このあいまいな責任体制について、サポーター達の不満が激化するのは間違いないだろう。
今大会は、あくまでも親善試合に過ぎない。だが、強引なラフプレーの連続、そして日本との力の差が明らかとなった20日の試合は、中国のサッカーファンにとって「単なる親善試合」ではすまないものとなったようだ。
<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>(了)
■筆者プロフィール:朝倉浩之
奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。
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