<コラム>賭博は違法の中国、上海にあるパチンコ屋に行ってみると…

REDカワサキ    2017年1月15日(日) 10時40分

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上海市内から電車で1時間ほど、まさに上海市の北端に位置する「上海中国(上海)自由貿易試験区」には合法パチンコ店が存在する。日本では撤去された機種も多数並んでいるのは、パチンコユーザーには魅力的だ。写真は筆者撮影。

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中国においては法律により賭博行為が禁止されており、違反した場合には5日以内の行政拘留もしくは500元以下の罰金が科せられます。さらに、情状が重い場合には10日以上15日以下の行政拘留に加え、500元以上3000元以下の罰金が併科されます(「中華人民共和国治安管理処罰法」第70条)。 なお、賭博場を営業している場合や、賭博を生業としている場合には中国の刑法(第303条)違反となり、より厳しい処分(刑事罰)の対象となります。―2013年、在中国日本大使館「賭博に関する注意喚起」より引用

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これは賭博行為をした人間の話であり、主催者はさらなる重罪が待ち受けているという。もちろん、闇カジノや闇パチスロなどは市内にワンサカあるし、裏でどのような密約が交わされて摘発から逃れているかはまた別の話ではあるが。

日本でも当然「賭博及び富くじに関する罪」というのはあるが、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」で定義する風俗第四号営業における遊技業の一つに「パチンコ店」がある。専門家ではないのでこれ以上の記載は省くが、重要なことは「中国ではパチンコ、パチスロは基本的に違法である」ということだ。

では合法のパチンコ店は上海にはありえないのか。それがしっかり存在するのである。上海浦東地区から軌道交通6号線を北上し、終点の1つ手前にある「外高橋保税区北駅」から徒歩5分の「上海中国(上海)自由貿易試験区」内に位置する店舗「太田遊戯体験中心」というパチンコホールだ。

沖縄県に本社を置く「オータグループ」が7月に上海へ進出したとのこと。パチンコを全くしない筆者は長らくその存在を知らなかったのだが、パチンコ狂の友人に誘われ、物は試しと初挑戦してみた次第だ。

当日は日曜夕方ということもあり混雑を予想していたが、予想に反して店内はガラッガラで、数人の日本人らしきグループが談笑しているのみ。上海の遊戯施設とは思えないほど清潔感の行き届いた店内は「あれ?もしかして市内から遠すぎるから人来ないんじゃないの?」という疑念を抱かせるには十分だった。

しかしヘビーユーザーの友人いわく「上海の機種に釘調整という概念はない。選び放題でここは天国だ」とのこと。やはり認知度の問題なのだろう。

入場時にはパスポートをコピーし、カードを作成する。カード内に購入した出玉を補充。出玉は同店内の商品と交換という形をとる。もちろん現金交換は不可だ。交換商品にはドライヤーやフライパン、掃除機などの家電・電化製品のほか、ガンプラ、高級時計など様々な種類があった。まずは100元(約1600円)で1000玉を購入し「CRヱヴァンゲリヲン9」をプレイ。あっという間に無くなる。「なぜBiBiっとルーレット演出来て外れるんだよ!」と言われてもさっぱり分からないので、とりあえずもう100元補充して別の台「CR北斗の拳6−拳王」に。

後日調べてみたら、同機種の大当たり確率は1/394.8。高すぎる倍率と射幸心のために、日本では2016年12月いっぱいで撤去されたのだそう。そんな機種が大量に置いてあるのも上海ならでは、といえる。

結局「CR北斗の拳6-拳王」でも一回も大当たりを引くことができず、「今回のケンシロウまじ弱すぎ!」と毒づく友人とともに帰宅の途に就いた。上海観光に飽いた、たまにはディープな所に行ってみたい、という方は行ってみても良いかもしれない。

■筆者プロフィール:川崎健太郎

経歴:1988年、神奈川県川崎市生まれ。日本大学法学部新聞学科卒。富士見書房ファンタジア文庫編集部(現株式会社KADOKAWA)、時事通信社運動部を経て、2015年より一念発起し中国、上海市へ。中国語で挨拶もできない中で在駐日本人向け雑誌の編集、営業に携わる。専門分野はアニメ漫画等のサブカルチャーとスポーツ関係全般。

■筆者プロフィール:REDカワサキ

1988年、神奈川県川崎市生まれ。日本大学法学部新聞学科卒。富士見書房ファンタジア文庫編集部(現株式会社KADOKAWA)、時事通信社運動部を経て、2015年より一念発起し中国、上海市へ。中国語で挨拶もできない中で在駐日本人向け雑誌の編集、営業に携わる。専門分野はアニメ漫画等のサブカルチャーとスポーツ関係全般。

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