フライメディア 2017年1月29日(日) 1時0分
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中国の通信社・中国新聞社のウェブサイト「中国新聞網」によると、中国国営テレビ局・CCTVのドキュメンタリー『故宮で文化財を修復する』で注目を集めた人物がいる。
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1月24日、中国の通信社・中国新聞社のウェブサイト「中国新聞網」によると、中国国営テレビ局・CCTVのドキュメンタリー『故宮で文化財を修復する』で注目を集めた人物がいる。故宮博物院文保科技部時計室の修復士・王津(ワン・ジン)さんだ。「故宮男神」などの異名を持つ、古時計修復技能士の三代目継承者である。
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王さんが現在修復している古時計は、乾隆年製(1711年〜1799年)のもので、作業台には解体された部品が所狭しと並んでいる。「古代時計の修復に関しては、故宮が世界一。物が多く、種類も揃っている」と王さんは語る。
修復には、簡単なもので2カ月、困難なもので1年以上かかるものもある。特に厄介なものは、歯車が完全にさび付いている時計。文化財である古時計が届くと、解体、洗浄し、小さな部品は自分で作り、大きな歯車などは、専門店に依頼する。
過去に約200〜300個も時計を修繕した王さんが、一番困難だった時計は「マジシャン時計」。スイスの時計職人が9年の歳月を費やし作り上げたもので、高さ70センチメートル、幅50センチメートル。時計の中には、マジシャンの老人が手に豆と球を持っており、歯車が回転すると、時計の上部にいる小鳥がくちばしを出し、回転し、羽を動かす。3つの文字盤も同時に色を変えながら回転する。「この時計は、部品が1000以上あり、ひとつひとつ解体し検査しなくてはならなかった。歯車も、少し間違えるとすべて回転しなくなった」。その後、無事修復を終えた「マジシャン時計」は、2010年、オランダで半年間展示された。
時計修復技術の継承に関し、王さんはとても楽観的だ。「これまでも途絶えなかった。現在の国家や故宮がこんなにも重視しているのだから、これからも技術が途絶えることはない」と王さんは語る。(提供:フライメディア)
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