2017年2月7日、多くの中国人・韓国人観光客が利用するアパホテルが南京大虐殺を否定する書籍を客室に置いていることをめぐり、在日中国人らが抗議デモを行ったことに韓国でも注目が集まっている。

在日中国人らは5日午後、東京・新宿にあるアパホテル周辺で、「中日友好」「平和を大切に」などと書かれたプラカードを掲げて抗議デモを行った。また、日本メディアが事前にデモの計画を報じていたことから、現場では日本の保守系団体メンバーによる対抗デモも行われた。保守系団体メンバーは拡声器を使って「中国に帰れ」などと叫び、デモを妨害した。中には中国人デモ隊に突進しようとし、警察官に止められる人もいたという。この騒動について、多くの韓国メディアは「THAAD（在韓米軍の高高度防衛ミサイル）配備のことは忘れて中韓が一致団結する時」「日本人が平和デモを妨害した」などと主張する専門家らの声を引用し、大きく伝えた。朝鮮日報は「日本の主要メディアは『中国人らがデモを行った』と小さく報じただけで、中国人よりも多くの右翼団体メンバーが集まって騒ぎを起こしたことには一切触れなかった」と指摘し、日本メディアの対応に疑問を呈した。

報道を見た韓国のネットユーザーからは「日本も韓国と同じ。メディアに問題がある。正義を忘れ、自分に都合の良い記事だけを書いている」「メディアが変わらなければ500年後も日本は今のまま。歴史にうそをつき続けるだろう」「事実をありのまま伝えることがそんなに難しいのだろうか？」など日本メディアに対する批判的なコメントが寄せられている。そのほか、「在日韓国人は何をしている？」「先進国である日本のメディアは国益のためなら何でもする。韓国メディアも見習うべき」「韓国のように、公権力が暴力で弾圧することのない日本がうらやましい」「外国人のデモ行為を禁止しない日本は真の民主主義国家であり、法治国家であり、人権を尊重する国家だ」などの意見もみられた。（翻訳・編集/堂本）