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福島原発事故6年、中韓で放射能不安が再燃=「花見の観光客減少」、福島便就航計画を撤回、両国メディアは沈静化図る

Record China    2017年3月5日(日) 7時40分

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中国や韓国で東京電力福島第1原発事故の放射能不安が再燃している。「花見の中国人観光客が減少」と報じられ、韓国の航空会社は福島便就航計画を撤回したが、両国メディアは沈静化を図っている。済州航空の広告

2017年3月3日、東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発の事故から間もなく6 年。中国や韓国で放射能不安が再燃している。原発2号機内で高い空間放射線量が推定されたためだ。「花見の中国人観光客が減少」と報道され、韓国の航空会社は福島便就航計画を撤回したが、両国メディアは沈静化を図っている。

2月初め、東電は炉心溶融(メルトダウン)を起こした福島第1原発2号機の原子炉格納容器内部の空間放射線量が毎時530シーベルトと推定されたと公表。直後の記者会見で影響を問われた中国外交部の陸慷報道官は日本政府に責任ある説明を求めるとともに、「中国国民が自ら適切な渡航計画を立て、安全を守る行動をしっかり取ると信じている」とし、日本への渡航にあたって注意するよう求めた。

北京の日本大使館は中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の公式アカウントに福島第1原発事故に関するQ&A集を掲載し安全をPRしたが、中国国内で放射能不安は高まる一方。中国新聞網は「今年の桜シーズンに日本を訪れる中国人観光客が昨年より減少する可能性が出ている。多くの人から放射能を心配する声が上がっている」と報じた。

記事によると、ある旅行サイトの統計からは訪日花見ツアーの申し込み件数が全国的に見ても減っていることが明らかになり、うち黒竜江省は前年同期の20%程度と大幅に減少。北京、上海広州の3大都市でもそれぞれ20%、42%、35%減っている、という。

これに対し、中国共産党中央委員会機関紙「人民日報」の電子版は「日本の放射能に関する5つの不安を専門家にぶつける」との記事を掲載。「今回2号機から非常に高い放射線量が測定されたものの、それは原子炉格納容器内部の放射線量であり、周辺地域、さらに東京や日本全国の平均放射線量でもない。放射性物質は拡散したわけではないため、大きな影響はない。放射能は凶暴なトラのようなもので、おりにさえ閉じ込めておけば、どんなに凶暴でも恐れる必要はない」などと呼び掛けた。

韓国では格安航空会社(LCC)・済州航空が放射能不安を理由に、3月に計画していた仁川空港と福島空港を結ぶチャーター便の就航を取り消した。行き先を仙台空港に変更する。聯合ニュースによると、同社は「福島空港の安全性については客観的で科学的な指標をもとに判断しなければならず、同空港の放射線量などには問題がないが、職員と家族の皆さんの心配を少しでも減らすため」と説明している。

済州航空の措置について、朝鮮日報は「福島・仁川チャーター便に一部の韓国人が過剰反応」との批判。「こうした懸念は過剰だと専門家らは指摘する。福島空港は事故が起きた福島第1原発から直線距離で57キロ離れており、放射線の値はソウルより低い」などと戒めた。(編集/日向)

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