黄 文葦 2017年4月2日(日) 14時10分
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知り合いの中国人留学生が中国の美術系大学を卒業した後日本に留学し、1年間日本語学校で学びアニメ関係の専門学校に進学した。今後アニメ関係会社で働きたいという。資料写真。
知り合いの中国人留学生が中国の美術系大学を卒業した後日本に留学し、1年間日本語学校で学びアニメ関係の専門学校に進学した。今後アニメ関係会社で働きたいという。
留学生には高学歴を獲得するために日本に来るという印象があった。本来なら、母国で大学を卒業した人は留学先で大学院に進学するはずだが、近頃大きな変化が現れている。学歴ではなく、何か「技術」を身に付けたいと考える人が増えているのだ。
現在、日本でも中国でも、大学の進学率はだんだん高くなってきた。しかし大学を卒業しても、就職はなかなか難しいのが現状である。一方で、手に職・技術や資格を持っている人が就職しやすいと言われる時代がやってきており、多くの人が学歴より自分が好きなことを学び、実践力を高めることで自分に相応しい職に就きたいと考え始めた。
2年前から、私は学校法人白萩学園の運営に携わることになった。それ故に、よく専門学校に関するさまざまな情報が集まってくる。白萩学園傘下の専門学校に、95年の歴史を持つ「ファッションビジネス カレッジ東京」がある。学校の前身は萩原編物技芸学校であった。創業者は大正・昭和時代の発明家・教育者の萩原まさであり、1924年に日本独自の手編機を発明した。専門学校でも日本のモノづくりと伝統文化を語り継ぎ、そして継承していこうと創立したそうだ。先人の偉業を知って私は深く感銘を受けた。現在、ファッションビジネス カレッジ東京はさらなる国際的な学校となり、大勢の留学生たちも学校で日本最先端のファッション・デザイン知識を身につけようと努力している。今年、留学生の作品が全国服飾学校「ファッション画コンクール」で優秀賞に選ばれた。
「平成27年度専修学校教育白書」によると、日本全国の専門学校は2823校である。大学の779校より圧倒的に多い。専門学校の大きな特色は時代のニーズに即して柔軟な職業教育を提供すること及び厳格な基準に縛られない自由度の高いことであることから、専門学校は日本の重要な教育資源だと言える。
留学生にとっては、専門士の資格が取れることは、専門学校の大きな魅力の1つである。専門士の資格は工業、農業、医療、教育、社会福祉、ビジネス実務、ファッション、家政、教養など多岐な領域にわたる。
専門学校は日本の多くの生産現場をも支えている。自動車整備、土木工事、情報処理、無線通信、農業園芸などの専門学校は即戦力の技術者を育てる。留学生には、日本のアニメ、ファッション、美容、IT、福祉などの専門学校が人気である。これらはいずれも日本が世界の先端に立っている分野だ。知り合いの中国人留学生は日本の専門学校で美容技術を学び、帰国して故郷で美容院を開いた。
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