韓国が開発した世界レベルの音声認識技術が「持ち腐れ」状態の理由=韓国ネット「残念の一言」「研究はしてもマーケティングはしないの?」

Record China    2017年4月20日(木) 12時10分

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19日、韓国・中央日報は、韓国の研究陣が世界に通じる高いレベルの音声認識技術を開発したにもかかわらず、その成果が一向に活用されない悩ましい現状について報じた。資料写真。

2017年4月19日、韓国・中央日報は、韓国の研究陣が世界に通じる高いレベルの音声認識技術を開発したにもかかわらず、その成果が一向に活用されない悩ましい現状について報じた。

韓国電子通信研究院(ETRI)は18日、韓国語や英語はもちろん、日本語、中国語、アラビア語など9の言語で音声を認識できる機器の開発に成功したと明らかにした。人工知能(AI)技術の一分野であるディープラーニング技術を基に開発したもので、ETRIがそのレベルを「グーグルなどの世界的IT企業と比べると、韓国語では優位を占め、他の言語では対等」と自負する技術だ。

韓国の複数のメディアがこれを報じたが、実は、ETRIが音声認識と同時通訳の技術開発を始めたのは今から30年以上前の1980年代だという。にもかかわらず、これまでの成果が韓国企業の実業に生かされた例は見当たらない。サムスン電子がこのほど最新スマートフォン「ギャラクシーS8」に搭載したAI仮想秘書機能の技術は元は米国企業のもの、SKテレコム・KTがそれぞれ発表したAI秘書サービスはいずれも自社開発の技術だ。

記事によると、ETRIの技術に韓国の名だたるIT企業の視線が向けられない原因は、企業の事情と懸け離れた国家研究開発(R&D)のシステムにある。優れたETRI技術の独占使用を求める大企業に、税金で運営されている研究機関であるETRIは応えることができないのだ。世界企業と競争するIT企業側としては、独占的に使えない技術を敬遠せざるを得ない。

こうした現状を韓国情報通信政策研究院(KISDI)のある研究員は「年間19兆ウォン(約1兆8000億円)の資金を無駄遣いする国家R&Dと政府出資研究機関のジレンマの標本」と表現した。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「わが国は丸ごと構造矛盾だな」「残念の一言」「使えもしないものを開発してどうする?」「研究だけして、マーケティングする部署は一つもないの?」「言葉を失わせるニュースだ。年間19兆ウォンも無駄金を使ってるなんて」など、あきれたようなコメントが数多く寄せられている。

また、「大企業ばかり見てないで、個人や中小企業に技術を無料提供してほしい」「公開入札にすればいいじゃないか」「開発者が研究と並行して起業できるように支援すべき」などの解決案も寄せられた。(翻訳・編集/吉金

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