Record China 2017年9月13日(水) 0時16分
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11日、韓国経済新聞は、韓国の高高度防衛ミサイル配備に対する中国政府による経済報復や北朝鮮の核実験などの外的要因に加え、企業の生産コストを押し上げる労働者融和政策があふれるという内的要因により、韓国経済が疲弊していると伝えた。写真はソウル・明洞。
2017年9月11日、韓国経済新聞は、韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する中国政府による経済報復や北朝鮮の核実験などの外的要因に加え、最低賃金引き上げなど企業の生産コストを押し上げる労働者融和政策があふれるという内的要因により、韓国経済が疲弊していると伝えた。
記事は、韓国の景気回復を阻む代表的な外部要因として、THAAD配備に対し中国が行っているとされる経済報復を挙げている。実際、韓国の自動車最大手・現代(ヒュンダイ)自動車の今年上半期の中国国内の販売台数が前年同期比で半減するなど、中国の報復による韓国の損失は今年末までに8兆5000億ウォン(約8200億円)に達すると推算されている。
また記事は、6回目の核実験強行など北朝鮮の地政学的リスクは、THAAD問題と相まって経済の不確実性を高めていると分析。韓国銀行(中央銀行)の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は、「北朝鮮の核の危険による影響がその場限りで終わることはない上、北朝鮮の核の衝撃が大きければ、実体経済に影響する可能性がある」と懸念した。
国内の状況も良くない。5月の新政府発足後、非正規職の正規職化推進に続き、法人税や最低賃金の引き上げなど、企業の経営コストを押し上げる政策が次々と予告されている。延世(ヨンセ)大経済学部のソン・テユン教授は「第4次産業革命など、企業が適当な成長動力を見つけられない状況で、大型の政府政策が、ほとんど福祉・分配に集中して企業の利益を削減し、コストを増加させる方向に進められている」と述べている。
消費者心理も低迷している。新政権発足への期待などで高止まりしていた消費者心理指数が先月7カ月ぶりに下落反転した。韓国銀行が発表した今年8月の消費者心理指数をみても、109.9で前月比1.3ポイント下落している。
韓国経済学会のク・ジョンモ会長は、「今年第1四半期に前期比1.1%を記録したGDP(国内総生産)成長率が第2四半期に0.6%に落ち、景気上昇の勢いが鈍化したため、内外の悪材料を適切に管理できなければ、今年の政府目標の3%成長どころか、ますます産業競争力が弱体化し、世界景気の流れに乗り遅れるほかない」と述べている。
この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「政府省庁が企業の上に君臨して押さえ付けてような気がする」「文在寅(ムン・ジェイン)政権のすべての政策が反企業的思想で、時代に逆行している」「持てる者から無条件に富を奪うような国で、誰も懸命に働こうとはしない」「現政権は、困難を作り出そうと努力しているようにみえる」など、現政権の政策に対して批判の声が多く寄せられた。
また、「息苦しい。先が見えない」「こうなるともう災害レベルだ」「内需がなくて自営業者は死にそうだ」など、厳しい現状を訴えるコメントもみられた。(翻訳・編集/三田)
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