Record China 2020年11月13日(金) 10時20分
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米国の大統領選でバイデン氏の当選が確実になり、台湾に動揺が走っている。トランプ政権下で米国との関係が強化されたためで、蔡英文総統は「米台関係は揺るがない」と強調した。台湾総統府
米国の大統領選で民主党のバイデン氏の当選が確実になり、台湾に少なからず動揺が走っている。トランプ政権下で米国との関係が強化されたためで、蔡英文総統は「米台関係は揺るがない」と強調。官製メディアは「米民主党は伝統的には(台湾の政権与党の)民進党を支持してきた」などと報じ、鎮静化を図った。
台湾は2016年の蔡総統就任以降、中国からの軍事的な圧力に直面。トランプ政権からは特に強力な支援を受けている。トランプ大統領が就任した17年以降、米国は台湾に対してF-16ジェット戦闘機や対艦ミサイルなど武器売却の契約を10回にわたって結んだ。 その結果、トランプ大統領は台湾の住民2300万人、特に若年層からは強い支持を得ている。
蔡総統や他の政府高官は今回の米大統領選に関して一貫して中立の姿勢を示している。しかし、民進党の複数の立法委員(議会議員)はソーシャルメディアなどであからさまにトランプ支持を表明して批判を受けていた。
米誌「ニューズウィーク」などによると、米大統領選の開票状況でバイデン氏有利が伝えられた5日、蔡総統はフェイスブックで大統領選に関する異例の声明を発表。この中では米国を「重要な同盟国」と位置付け、共和党と民主党のどちらの政権になっても、蔡政権は緊密な関係を維持すると訴えた。開票速報では当初、トランプ氏の優勢が伝えられたが、開票が進むにつれてバイデン氏に流れが傾いたことから、住民に動揺が広がるのを避けようとしたとみられる。
蔡総統は8日午前、ツイッターでバイデン氏と副大統領候補のハリス氏に祝福のメッセージを投稿。英語で相互の友好関係を促進し、国際社会に貢献できるよう、米国と共に努力していく姿勢を表明した。
一方、中央通信社は9日、「蔡総統、過去にバイデン氏側近と面会 関係構築のため打ってきた布石」との記事を配信。民進党国際部の主任を務める羅致政・立法委員の話として「民主党のオバマ政権が米で発足したころ、台湾で初の政権交代を実現させた民進党はすでに野党に転じていた。(民進党の)陳水扁政権は米国から『トラブルメーカー』とみなされたが、民進党が下野し、蔡氏が党主席(党首)を務め始めてからは、長い時間をかけて米二大政党からの信頼回復に努めてきた」と伝えた。
記事によると、総統選を控えた蔡氏が15年に訪米した際には、バイデン氏と関係が近いトニー・ブリンケン氏やカート・キャンベル氏らと面会。16年の総統選に蔡氏が勝利すると、キャンベル氏らは台湾を訪れた。20年の再選後にはバイデン氏がツイッターで祝福のメッセージを寄せたという。(編集/日向)
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