工藤 和直 2017年7月8日(土) 17時10分
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蘇州日本人会「夏の行事」に夏祭りがある。日本の伝統を海外でも継承し、日本で体験もできない子供達にとっては、たのしい夏の夜の風物となっている。写真は筆者提供。
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蘇州日本人会「夏の行事」に夏祭りがある。日本の伝統を海外でも継承し、日本で体験もできない子供たちにとっては、たのしい夏の夜の風物となっている。
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毎年7月の土曜日に開催されており、今年は15日を予定している。2013年は同会の新校舎が落成した年で、新校舎での記念すべき1回目の夏まつり(写真1)が開催された。主催者側発表では、在上海総領事もご臨席頂き、2952名の方が押し寄せ、盛大な夏祭り・盆踊りになった。
夏祭りと言えば盆踊りがくっ付くのが一般である。では、この盆踊りとは何者であろう?
盆踊りとは元々は仏教行事である。平安時代、空也上人によって始められた念仏踊りが、盂蘭盆の行事と結びつき、精霊を迎え、死者を供養するための行事として定着していった。鎌倉時代には一遍上人が全国に広めたが、それ以降は、宗教性よりも芸能に重点が置かれる念仏踊りが生み出され、人々はさらに華やかな衣装や、振り付け、道具、音楽などを競うようになった。
室町時代の初めには、太鼓などをたたいて踊るようになったといわれている。現在も、初盆の供養を目的に盆踊りが地域によって催されている。太鼓と「口説き」と呼ばれる唄に合わせて踊る。口説きは、地区の伝統でもある。初盆の家を各戸回って踊る所もある。昔は旧暦の7月15日に行われ、故に盆踊りはいつも満月であった。
日本人会主催とは言え、日本人以外にも多くの中国人の方が参加している。日系企業に働く方々・大会運営に携わる方々、屋台には日本料理店の関係者が多く見られる。
2013年の夏まつりでは蘇州市人民政府高官の方々もご招待した。皆さんを主賓席から校門まで見送るなか、言われた言葉が忘れられない。「今日は日本人の怖さとすばらしさを両方見る事ができました。ひとつは大人も子供も同じ盆踊りステージの周りで同じ格好で踊る姿。中国では軍隊以外にはありえない。もう一つが校門まで歩く中、ゴミが落ちてないし、ゴミを拾いながら帰るお母さんが多い。今日は、本当に日本人の怖さとすばらしさを見せて頂きました。謝謝!!」。
■筆者プロフィール:工藤 和直
1953年、宮崎市生まれ。韓国で電子技術を教えていたことが認められ、2001年2月、韓国電子産業振興会より電子産業大賞受賞。2004年1月より中国江蘇省蘇州市で蘇州住電装有限公司董事総経理として新会社を立上げ、2008年からは住友電装株式会社執行役員兼務。蘇州日商倶楽部(商工会)会長として、日中友好にも貢献してきた。
1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大学大学院工学研究科修了。韓国で電子技術を教えていたことが認められ、2001年2月、韓国電子産業振興会より電子産業大賞受賞。2004年1月より中国江蘇省蘇州市で蘇州住電装有限公司董事総経理として新会社を立上げ、2008年からは住友電装株式会社執行役員兼務。2013年には蘇州日商倶楽部(商工会)会長として、蘇州市ある日系2500社、約1万人の邦人と共に、日中友好にも貢献してきた。2015年からは最高顧問として中国関係会社を指導する傍ら、現在も中国関係会社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中国や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進め方」など多方面で講演会を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。
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