人民網日本語版 2017年7月12日(水) 0時40分
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急速な経済成長と急速に変化する社会を背景に、中国の人々の生活水準は大幅に向上し、社会の生活環境も大きく変化した。
急速な経済成長と急速に変化する社会を背景に、中国の人々の生活水準は大幅に向上し、社会の生活環境も大きく変化した。それらに伴って、多くの人の観念や考え方も変化しており、「世代交代」を示すさまざまな現象が日に日に際立つようになっている。80後(1980年代生まれ)、90後(90年代生まれ)を代表とする青年のグループは、社会における新しい物や最新の流行の「代名詞」で、社会の変化や社会の発展を占う社会学者の重要な研究対象となっている。北京日報が報じた。
現代の中国の青年の2つの主な社会的特徴:「前世代との大きな差」と広がる階層間格差
ここ10年の青年を対象にした研究は、現代の中国の青年の2つの主な社会的特徴を反映している。それは、前世代との大きな差と広がる階層間格差だ。多くの研究が、青年の世代と中年、高齢者の世代には大きな差があることを示している。また、青年の世代の社会分化も際立っている。青年は、出稼ぎ労働者と大学生・大学卒業者に大きく分けられ、その教育経験や就職、生活状況、将来の発展のチャンスなどは全く異なる。
インターネットの普及で青年の社会化の不確定要素が増加
ここ20年、インターネットが驚異的なスピードで普及し、青年の生活のいろんな分野に溶け込んでいる。そして、インターネットの青年に対する影響が青年をターゲットにした研究のポイントとなっている。
インターネット上で、青年のコミュニティが形成され、それらのバーチャルコミュニティは、メディア化、娯楽化、ソーシャル化の機能を備え、メンバーの低年齢化、文化の多元化、機能の実用化がその特徴となっていることを示す研究もある。青年はネット上のコミュニティにおける感情や思想の交流を通して、独特の文化を形成している。
また、別の研究は、インターネット時代の青年は他の人の自分への「評価」という点で悩みを抱えていることを示している。青年は、バーチャルのコミュニティで得られている他の人からの「評価」と、現実の世界で得られている「評価」には差があると感じている。青年の社会からの評価には不確定性が存在し、大きな障害に直面し、フィールドの転換にも直面している。ある研究は、インターネットが、青少年の日常生活に完全に浸透し、オンライン消費、オンライン交流、オンライン娯楽、オンライン参政が青年の最新のライフスタイルの主流となっていることを示している。新型のライフスタイルは、青年に斬新な生活体験を提供し、青年の社会化に大きな影響を与えている。インターネットが登場して、急速に発展し、社会の情報を収集してそれを処理する方法が変わり、青年の社会化の過程や結果の不確定性が大いに増した。
現代の青年の結婚のスタイルにも変化が起きている。伝統的な、「男性が年上」という結婚スタイルは過去のものとなり、「試婚(仮結婚)」や離婚に備えて結婚前に財産証明などを取得しておくケースが増加している。
一部の学者は、「親による結婚の催促」や「剰女(結婚適齢期になっても結婚できない女性)の出現」などを背景に、多くの青年が「結婚を焦っている」という現象に注目している。これは中国ならではの結婚をめぐる悩みで、社会がある程度発展し、いろんな原因が重なって、結婚をめぐって世代間で考え方が衝突している。
「結婚をめぐる焦り」に伴って出現するのが、独身の青年が結婚適齢期の青年に占める割合が日に日に高まるという現象だ。結婚適齢期になっても結婚しない青年が社会で注目を集めている。そのような現象は北京や上海などの大都市で際立っており、「剰女」だけでなく、「剰男」も増加している。 「結婚をめぐる焦り」の背後には、人口の構造や経済条件、社会観念、交際スタイル、家庭のプレッシャーなどさまざまな要素の影響が存在している。
多くの研究が、現代の青年の結婚スタイルは、伝統的な観念と異なる傾向にあることを示している。1990年、2000年、2010年のそれぞれの中国の女性の地位を調査した統計の分析によると、中国は元々、「男性が年上」というのが伝統的な結婚のスタイルだったものの、今はそれが大きく変化している。「男性が年上」という夫婦が明らかに減少し、「女性が年上」というパターンが明らかに増加している。その原因は、中国では男女比率がアンバランスの状態が長年続き、結婚観念も変化していることなどと関係しているのかもしれない。スピード婚したりスピード離婚したりする青年が増加し、「試婚」が独身の青年が追求する理想の結婚の形へと変化している。また、青年が結婚相手を選ぶ際の条件のうち、「経済状況」が一層重要な位置を占めるようになっており、離婚する時に備えて、結婚前に財産証明などを取得しておくというのが、青年の選択肢となっている。 (編集KN)
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