人民網日本語版 2017年7月18日(火) 21時0分
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陳凱歌(チェン・カイコー)監督の新作「空海―KU-KAI―(中国語名:妖猫伝)」は16日、日本語版のポスターを初公開した。ポスターの一番下には「総製作費150億円。空前絶後の超大作プロジェクト、ついに始動!!」と書かれている。北京青年報が報じた。
日本語版ポスターにはなぜ製作費が書かれているのだろう?その理由は、日本映画の製作費は平均3億5000万円だからだ。
「空海―KU-KAI―」の製作には本当にそれほどお金がかかっているのだろうか?同作品のプロデューサー・陳紅は取材に対して、「本当に9億7000万元(約160億円)かかっている」と明かし、「これは、オーソドックスな同ジャンルの映画の予算に基づいて製作された。全ては、実際の状況に基づいて物事を行わなければならず、プレッシャーはない。現在、映画を見る人の目も肥えており、クオリティーの高い映画を作るというのが正しい道」と語った。日本の俳優・染谷将太や阿部寛、女優・松阪慶子なども同作品に出演している。
日本では、製作費が10億円に達すると高コストの映画となる。陳監督「空海―KU-KAI―」の製作費が150億円であることに、第56回ベルリン国際映画祭フォーラム部門でベルリン新聞・読者審査賞を受賞した「奇妙なサーカス Strange」のメガホンを取った園子温監督は、これまでに、「やってられない」、「中国の新人監督の第一作目の製作費が平気で10億以上だったりして」、「映画はじめて25年以上やってる俺は、製作費3000万とか5000万の平均的日本映画を今もこなしております」、「日本で10億の製作費は巨大大作のレベル」、「アメリカ、中国なら10億なんてかなりの低予算映画。学園モノすら撮れないお安い価格設定」、「中国に昨日までいたんだけど桁違いの金が動く」、「大陸の商業映画とのケタ違いの予算のなさを嘆くか否か。。。一応、嘆こう。。」などと、ツイートしている。
園監督が「中国にいた」理由は、中国国家新聞出版広播電影電視(ラジオ・映画・テレビ)総局が製作を認めた映画「黄金蝴蝶」の脚本を務めるからで、同映画の製作がもうすぐ中国でスタートする。最近、三池崇史監督も中国で映画を製作する予定であることを発表している。
日本の純国産映画で製作費が150億円に達した作品はこれまでに1つもない。150億円越えというと、スクウェア(現・スクウェア・エニックス)とハリウッドスタッフが手を組んで製作された人気ゲームファイナルファンタジーのイメージ作品「ファイナルファンタジー(Final Fantasy:The Spirits Within)」(2001年)が、製作費総額167億円(技術開発費込み)だった。しかし、興行収入は全く伸びず、「大失敗作」という風評が広まり、結局9400万ドル(約106億円)の赤字だった。
一方、中国映画を見ると、製作費の最高額は、恐らく張芸謀(チャン・イーモウ)監督の映画「長城(UNTITLED GREAT WALL PROJECT)」で、1億5000万ドル(約170億円)だ。同作品の興行収入(全世界)は約3億3000万ドル(約373億円)だった。製作費が9億7000万元の「空海―KU-KAI―」について、業界関係者は、配給などにかかる費用を差し引き、興行収入が30億元(約495億円)を超えなければ元は取れないとの見方を示している。(提供/人民網日本語版・編集KN)
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