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<点描・北京五輪>朝倉浩之の眼・地下鉄整備着々、30年ぶりに紙キップ廃止へ

Record China    2008年5月5日(月) 16時23分

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今、北京の地下鉄を歩くと、少しとまどう事がある。実は、駅の構内にはすでに真新しい自動改札機と券売機がすでに設置してあるのだが…。写真は北京の地下鉄の自動改札口。

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地下鉄整備着々、30年ぶりに紙キップ廃止へ

今、北京の地下鉄を歩くと、少しとまどう事がある。

実は、駅の構内にはすでに真新しい自動改札機と券売機がすでに設置してあるのだが、その向こうで、無表情な中年女性がいつものように紙のキップを売っているし、係員がギロリと睨んで立っている改札口がある。初めて北京を訪れた人なら、間違えて、その自動改札口を通ってしまいそうになるくらい、すでに準備万端の状況なのだが、一体いつから、これが稼動するのだろうというのが私たちの疑問だった。

それらの設備がまもなく稼動する。これにより、30年間、北京っ子に慣れ親しまれたペラペラの「紙のキップ」が廃止され、「電子キップ」に取って代わる。乗客は、自動改札機に、その「電子キップ」をオシャレにサッとかざして、改札口を開き、列車に乗り込むことになるのだ。

ただ、各メディアで「5月17日始動」と一斉に報道され、私もその気でいたのだが、後に担当者が「あれは誤報」と改めて否定するなど、いったいいつからシステムが稼動するのか全く分からない。このあたりが「中国らしい」といえば、それまでで、この摩訶不思議さが北京生活の醍醐味?なのだ。

ただ、準備のほうは順調で、先日、改札機と券売機がいずれも最終チェックを終え、あとは使用開始を待つばかりとなった。北京の1号線、2号線、5号線、13号線、8通線に加えて、6月に開通予定の10号線、空港線や五輪支線などにも全て、この“最新システム”が導入される。

この「いつ始まるか分からない」という疑問のほかにも、心配な点がある。

北京の人たちは基本的に「自動販売機」に慣れてはいない。缶ジュースの自販機もたまに見かけるが、ほとんど「故障中」で使われていない。モノはお金を差し出して「人から買うもの」と決まっているのだ。そういう社会もそれなりに人間味があっていいと思うが、これで自動販売機が導入されるとどうなるか…まず間違いなく、戸惑う人がほとんどだろう。そこで、当分の間は機械の前に「指導係」がつくという。そうなれば、「合理化」を進めたはずなのに、結局、必要な人手は同じ、ということになる。

ちなみに、現在は一般の北京市民はほぼ皆が交通ICカードを利用しており(これを持っていればバスが6割引となるため持たない手はない)、キップを窓口で買う必要はない。だから、キップを買う必要はないのだが、そのICカードのチャージも自動販売機で行わなければならない。しばらくの間は、販売機の前が大混雑ということもありえそうだ。

また、それと関連するが、「合理化」によって「キップ販売」「改札係」の職を追われて、“過剰人員”となった人たちはどうなるのだろうか。最初は「指導係」になれるが、その後、地下鉄で働けるかどうかは分からない。

時には駅員が乗客より大勢いるという非合理な人員配置が何だか微笑ましくて、個人的には嫌いではなかった。だが、これからは窓口でキップを放り投げて渡すおばちゃんも、改札口で、キップをむしりとる様に取り上げるおばちゃんも、もういなくなる。いるときには、ものすごく腹の立つことが多かったが、それがなくなるとなると、何だか寂しいような気もしてくるから不思議だ。

<注:この文章は筆者の承諾を得て個人ブログから転載したものです>

■筆者プロフィール:朝倉浩之

奈良県出身。同志社大学卒業後、民放テレビ局に入社。スポーツをメインにキャスター、ディレクターとしてスポーツ・ニュース・ドキュメンタリー等の制作・取材に関わる。現在は中国にわたり、中国スポーツの取材、執筆を行いつつ、北京の「今」をレポートする中国国際放送などの各種ラジオ番組などにも出演している。

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