Record China 2017年8月7日(月) 9時50分
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4日、韓国・朝鮮日報は、外国人観光客向けにソウルで運行されている都市循環型観光バス・ソウルシティーツアーバスの厳しい現状について報じた。写真はソウルのシティーツアーバス乗り場。
2017年8月4日、韓国・朝鮮日報は、外国人観光客向けにソウルで運行されている都市循環型観光バス・ソウルシティーツアーバスの厳しい現状について報じた。このバスはソウル市が2000年に導入、現在2社が6路線21台を運行しているが、利用者目線に合わない運用がなされているという。
会社側は問題の原因を経営難としている。市は11年まで運営会社に運送費や営業費などの補助金を出していたが、12年以降は運営会社が車両購入費、人件費、燃料費などをすべて負担することになった。一方で、シティーツアーバス利用客は14年の25万1000人から16年には19万4000人に減少、今年も5月までで6万6000人にとどまっている。平均すると1日437人、1回当たりの利用客数は4〜5人という計算になり、主要ターゲットのはずだった外国人の割合は全体の30%程度にすぎない。
そこで会社側は、費用削減のため案内ガイドをなくすことにした。しかし運転士が外国人に英語で名所を案内するには限界があり、一部のバスでは外国語案内放送でさえ一般路線バスや地下鉄に劣る状態だという。
利用料金も問題だ。路線によって1万〜1万5000ウォン(約980〜1460円)台だが、ある業界関係者は「毎年赤字を出しているにもかかわらず、15年間で料金の引き上げは1回だけ。市が料金の決定権を握っているからだ」と話す。
記事は、これと比較しロンドンとパリの例を挙げている。まずロンドン名物でもある2階建ての「ビッグバス」は、オンラインで38.7ポンド(約5600円)の前売り券を購入すれば、2日間観光ガイドによる説明と12言語で録音されたガイドを聞くことができ、3路線の乗り換えも自由だ。またパリのシティーツアーバスは、37ユーロ(約4800円)を払えば2日間で100カ所以上のパリの名所を自由に回ることができ、10言語のオーディオガイドサービスも付いている。
この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「ここはローマでもロンドンでもない。コンクリートで固められたソウルに見るものなどない」「バスで回ったところで目まぐるしい看板とビルばかり」「昔の街並みをなくし、マンションだらけの街にしておいて何が観光だ?」「韓国にシティーバスは似合わない」など、ネガティブなコメントが多く寄せられている。
また「もともと公共交通機関の料金が安いから、1日回ってもシティーバスより安く済むと思う」との指摘も。
一方で、釜山(プサン)のシティーツアーバスに乗ったという人からは、「当初は皆から止められたけど、すっごく面白かったよ!景色も良かったし、運転士のおじさんのガイドも面白かった。運営難をあれこれ言う前に、観光客の目線から見どころをつくるべき。地域ガイドのように面白おかしく説明してくれるガイドも育成して」と改善策を講じるユーザーもみられた。(翻訳・編集/松村)
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