Record China 2020年4月20日(月) 9時50分
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17日、中国紙・環球時報は米サイトの記事を引用し、中国の国際的な地位が上昇している理由について論じる記事を掲載した。写真は天安門。
2020年4月17日、中国紙・環球時報は米サイトの記事を引用し、中国の国際的な地位が上昇している理由について論じる記事を掲載した。
記事は、米国のトランプ大統領が世界保健機関(WHO)への資金拠出停止を決定し、WHOが中国寄りだと批判したことを紹介。「WHOに与える中国の影響力をより大きく長期的な背景に置いて見ないと、この問題に対する理解は限られてくる」としている。
その上で記事は、過去数年間にわたり中国人は国連の多くの機関において責任ある立場に就いていると指摘。19年に国連食糧農業機関(FAO)の事務局長に屈冬玉(チュー・ドンユー)氏が選出されたほか、18年には国際電気通信連合(ITU)の代表に趙厚麟(ジャオ・ホウリン)氏が再任したこと、17年には国連のグテーレス事務総長が劉振民(リウ・ジェンミン)氏を国連副事務総長に任命したことを紹介した。
そして記事は、「中国人が国連機構で重要な役職に就くということは、台頭している大国としての中国、優れた外交、世界第2の経済体としての中国の立場をある程度反映している」とした。
また、これは米国が残した「隙間」とも関係があると記事は指摘。トランプ大統領は、これまでの国際組織におけるリーダーとしての米国の役割を排除しようとしており、新型コロナウイルスが大流行している今でも、米国は多国間主義の約束に関してあいまいなシグナルを出し続けていると論じた。
一方の中国は、現在新シルクロードを建設しており、欧州やラテンアメリカ、アフリカの指導者に対し友好的な外交姿勢を見せていると記事は紹介。イタリアなどの新型コロナウイルスの被害が深刻な国へ医療設備を送るなどの援助をしていると伝えた。
そして記事は、こうした状況の中でトランプ大統領はWHOへの資金拠出停止を決定したことは「ケチで消極的で近視眼的だ」と批判。米国のWHOやその他の国連機関への参加度が低下していることは、多くの勢力範囲や影響力を中国へ渡していることを意味していると述べた。
記事は最後に、「WHOはウイルスにうまく対処していないと批判する米国人は、1つの質問に答える必要がある。それは、国際組織が米国の基準で米国の価値観を体現し実行することを望むのであれば、米国はどれほどの国際的責任を担う用意ができているのかということだ」と結んだ。(翻訳・編集/山中)
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