単身世帯激増で日本の家電業界に「おひとりさま」ブーム―日本華字紙

人民網日本語版    2017年9月26日(火) 15時20分

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2015年における日本の単身世帯は1351万7千世帯で、全世帯に占める割合が四分の一を超えた。単身世帯の増加に伴い、日本の家電市場には単身者をターゲットとした「おひとりさま」ブームが起きている。資料写真。

2015年における日本の単身世帯は1351万7千世帯で、全世帯に占める割合が四分の一を超えた。単身世帯の増加に伴い、日本の家電市場には単身者をターゲットとした「おひとりさま」ブームが起きており、メーカーの多くがワンルームマンション向けの製品を次々売り出している。現在、「おひとりさま」はすでに世界規模でのトレンドとなりつつあり、今後も単身者向け製品の動向に注目が集まるとみられている。日本の中文導報が伝えた。

日本では未婚率の上昇と高齢化社会が進むにつれて、単身世帯の増加が顕著となっている。「おひとりさま」ブームが起きている家電業界において、以前はコンパクトでリーズナブルさのみが求められていた「単身者向け家電」が、今やメーカーがその開発に力を注いだことで、さらに多くの特徴を備えるようになっている。

▽日本の全世帯における四分の一が「単身世帯」

厚生労働省が明らかにした「平成27年国民生活基礎調査」によると、2015年における日本の全世帯数は5036万1千世帯。家族構成の中で一番多いのが3人家族(夫婦と未婚の子女1人)の核家族世帯で、全体の29.4%を占める1482万世帯。次が単身世帯で全体の26.8%を占める1351万7千世帯、夫婦2人のみの夫婦二人世帯が全体の23.6%を占める1187万2千世帯だった。

注目すべき点は、1996年時点で921万3千世帯だった単身世帯が、この20年ほどの間に49.7%増となったことだ。さらに全世帯数に占める割合も、1997年の22.6%から4.2%増となり、単身世帯はすでに少数派ではなくなってきている。

かつて、4人家族は日本人における「一般的な家族構成」とみなされていた。そして企業も製品を開発する際には4人家族を販売ターゲットにしていた。しかしこの種の製品は現在すでに家庭における実際のニーズと合わなくなってきている。この影響を受けて、メーカー側も「単身者向け家電」の開発を重視し始めるようになった。

▽ワンルームマンション向けの製品続々登場

株式会社エスキュービズムは8月に超薄型ロボット掃除機を売り出して話題を集めた。このロボット掃除機はワンルームマンション向けに開発された製品で、その厚みはわずか3.2センチメートル、ピンポン玉よりも薄く、単身者のコンパクトな住まいを掃除するのに適している。

また一方で大手家電メーカーもすでに各種製品を売り出している。パナソニックは2011年に小型洗濯機「プチドラム」を売り出すと、その後も次々と単身者をターゲットにした「プチ家電」シリーズ製品を売り出しており、多額の資金を食器洗い乾燥機や掃除機の開発に投じている。

そのほかにもパナソニック、象印、三菱電機等のメーカーが争うように小型炊飯器の研究を進める中、日立製作所が「少量がおいしく炊けて、そのまま食卓に運べる」というIH炊飯器「おひつ御膳」を開発し、単身者や中高年者から高い人気を得ている。

ジェネリック家電メーカーと販売店が単身者顧客の奪い合い

ツインバード工業が売り出す単身者向け家電は、その売上高の大半を占めている。同社が単身者向けにデザインしたサイクロンスティック型クリーナーは部品点数を減らすことで軽量化とコストダウンを実現し、同時に故障しにくいというメリットも生み出している。

このほかにも、日本の電機量販店のビックカメラは単身者向けの「TAG line」というオリジナルブランドを立ち上げ、約5万円ほどで電気炊飯器から電気ケトル、電子レンジ、冷蔵庫などの家電を取りそろえることができ、新社会人からの人気が高い。

報道によれば、日本だけでなく米国などでも単身者が増加傾向にあり、今後も単身者向け製品の動向に注目が集まるだろうとしている。(提供/人民網日本語版・編集TG)

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