Record China 2017年10月17日(火) 21時0分
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台湾ではバナナの価格が暴落して生産農家などが苦しんでいる。中国メディアの新浪網は、現状では大陸側が台湾バナナの買い付けにより台湾の苦境を救う可能性はほとんどないと論じる記事を掲載した。写真はバナナ。
台湾では6月以来、バナナの価格が暴落して生産農家などが苦しんでいる。中国メディアの新浪網は15日、中台関係が冷え込んでいる現状では、大陸側が台湾バナナの買い付けにより台湾の苦境を救う可能性はほとんどないと論じる記事を掲載した。
台湾メディアの中時電子報によると、バナナの出荷価格は年初には1キロ当たり138台湾ドル(約518円)の高値を記録したものの、最近では1−5台湾ドル(約3.7−18.6円)と価格が落ち込んでいる。価格の下落が暴落したのは6月からで、出荷を諦める農家も出ているという。
新浪網は、昨年は風水害が発生した影響でバナナ価格が高騰し、そのために農家が生産量を増やし、政府・農業委員会は5月になり価格暴落の警告を出していたと紹介し、政府が有効な対策を取らなかったとの批判が出ていると論じた。
さらに、2006年と11年にも台湾ではバナナの豊作のために価格が暴落したが、大陸側が大量買い付けをすることで、台湾農家を助けたと説明。今年の場合には大陸側が台湾バナナの買い付けをする情報は流れておらず、「可能性はほとんどない」として、(台湾海峡をはさむ)両岸関係の緊張が台湾のバナナ価格暴落の原因の一つであることは「口には出せない秘密」と論じた。
中国当局はこれまで、台湾からの果物輸入の規制緩和などを行ってきた。台湾で果物生産が盛んな南部は、同時に民進党の支持者が多い地域でもある。中国側には、両岸関係が良好であることが経済的利益に直結すると誇示することで、台湾南部の民進党支持層を切り崩そうとの思惑があるとされている。(翻訳・編集/如月隼人)
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