これからの5年間の中国経済を徹底予想―中国メディア

人民網日本語版    2017年10月31日(火) 8時40分

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5年の歴史的変革を経て、中国は新たな発展の時代に突入した。今後5年、中国経済はどうなるのだろう?専門家がそれぞれ予測を語った。

5年の歴史的変革を経て、中国は新たな発展の時代に突入した。今後5年、中国経済はどうなるのだろう?専門家がそれぞれ予測を語った。中国新聞社が伝えた。

――経済システムのさらなる現代化が必要

2013-16年、中国の国民総生産(GDP)は年間平均7.2%のペースで成長し、世界の主要エコノミーの水準を上回った。

中国経済は大きいだけでなく、強くもなければならない。現在、中国は発展スタイルの移行期に入っており、経済構造の最適化、成長の原動力の転換などの難関を突破しなければならない時期に来ている。また、現代化された経済システムの構築は、それを突破するために絶対必要で、今後も引き続き経済成長を続けるためにも必須要素となる。

中国国際経済交流センターの副チーフ・エコノミックエンジニアの徐洪才氏は、取材に対して、「三大産業は発展スタイルを転換し、ランクアップさせなければならない。また、体制のメカニズム改革は、ミクロ主体の活気を刺激し、企業がイノベーションの原動力や競争力を向上できるよう導かなければならない。市場は効率を向上させ、透明で、効果的で、公平で、オープンな市場システムを構築させなければならない。マクロエコノミーのコントロールは、強すぎず、弱すぎず、適度にしなければならない。この2点が今後、中国が現代化経済システムを構築するだろう」と予想した。

――地域発展の協調強化

今後5年、中国の発展は決して容易な道ではない。20年までに、中国は小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成を目指し、その過程で、全ての地域が脱落しないようにしなければならない。

地域の発展の不均衡で、調和がとれていない現状改善のために、中国は近年、東部、中部、西部の連携を推進して、新型都市化建設を強化している。今後、経済発展の重点は中西部へと移行され、都市と農村の発展の差の縮小を目指す。

交通銀行の首席経済学者・連平氏は、地域経済の協同発展の過程には新たな商機があると見ており、「中国は今後、長江デルタ、珠江デルタ、北京・天津・河北省の三大核心都市群を基礎に、地域経済の協同発展促進を目指す。その他、河北省にハイスタートポイントでハイレベルの基準を採用した雄安新区を建設し、それをモデルケースにして全国で経験を活かしたい考えだ。中国は今後、新しいローカル経済発展群がどんどん出現するだろう」と予測した。

――金融業界が従来あるべき姿へ

ここ数年、中国の金融業は急速に発展し、16年、同業界の成長値が国民総生産(GDP)に占める割合は、他の発展途上国を上回った。ただ、金融システムは、実体経済の投資、生産、流通から離脱し、バーチャルエコノミーへの投資を進めたり、主要産業から離れたりなどの現象も見られ、リスクを産んでいる。

それらの一部の課題を改善するためには、金融監督管理当局が管理や罰則を強化し、政府も健全でハイレベルな金融監督管理システム構築に力を入れなければならない。これらを背景に、中国の金融は、以下の2点に力を入れると予測される。

まず、サービスの実体。中国人民大学重陽金融研究院のシニア研究員・董希●(●=水3つ)氏は、今後、中国の金融機構は一層総合化し、網羅的なワンストップサービスを提供して、実体経済や金融消費者のニーズに応えるだろうと予測する。

次に、運営の安定化。金融業界の監督管理が厳密に実施される段階に入るにつれ、金融の安定や安全性が重視されるようになり、金融業は一層規範化され、市場の運営も安定するようになると予測されている。

――イノベーションが一層加速

国力の競争は実際にはイノベーション能力の競争と言える。この競争において一度は出遅れた中国は現在、実力を発揮して他の国を追走し、追い抜くようになっている。

高速鉄道、国産大型旅客機C919、スーパーコンピューター「天河1号」などは、政策のサポートや増加を続ける研究開発費などの恩恵を受けている。近年、中国はハイエンド器材製造業、情報技術業界、基礎的材料科学などの分野のイノベーション能力を強化し続けている。

今後5年、イノベーションが中国経済の成長を導く切り札となるだろう。連氏は、「中国はイノベーション型国家建設を強化し、テクノロジーの体制改革を深化させ、企業が主体で、市場重視の産学研が深く融合した技術イノベーションシステムを構築するだろう。同時に、国際レベルのテクノロジー人材やイノベーションチームを数多く育成するだろう」と予想している。

――国際的地位が継続的に向上

開放は、中国経済が長期にわたって安定して成長するためのカギだ。ここ5年、その扉はどんどん開かれ、中国の発展だけでなく、世界の発展さえも促進するようになっている。

13-16年、中国の世界経済に対する寄与率は米国やユーロ圏、日本の総和を超えた。「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブや人民元の国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)入りなどにより、中国は世界の貿易・金融体系の成長の源、安定のイカリのような存在となっている。

「これは絶対に変えることができない流れ」とする徐氏は、「今後もかなり長い期間、中国は世界経済を牽引するだろう。国際的地位や影響力が向上するにつれ、中国は他の発展途上国に自身の経験を提供できるだけでなく、世界のガバナンス体系や規則制定においてもさらに大きな役割を果たすだろう」と強調している。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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