2008年7月17日、16日付東方網によると、広東省対外貿易経済合作庁はこのほど、「人民元の為替レート上昇が広東省の輸出に与える影響」と題する報告をまとめ、人民元の対米ドル相場が10％上昇すれば、同省の08年の一般貿易輸出に524億5000万元の損失をもたらすとの試算を明らかにした。

税関総署によると、同省の08年上半期の輸出額は前年同期比13．3％増の3245億1000万米ドルとなり、伸び率は前年同期の22．7％を9．4ポイント下回った。また広東税関によると、1−5月の一般貿易輸出は13．8％増の432億6000万米ドルで、伸び率は前年同期を25．9ポイント下回った。

報告は一般貿易輸出の大幅な伸び減速について、原燃料高でコスト抑制が難しい上に、人民元高によって為替収入が減少していることから、企業が輸出を縮小したことが要因だと分析。「人民元高が輸出企業にとっての最大の障害だ」としている。輸出依存の高い繊維業を例にとれば、「人民元が1％上昇すれば業界の利益は2−6％減少、3％上昇で収益ゼロになる」という。

人民元の対米ドル相場は08年に入って上げ足を速め、14日現在の年初からの上昇率は7％に達した。（翻訳・編集/HI）