Record China 2017年11月15日(水) 19時20分
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15日、韓国メディアは元慰安婦たちの現状を伝え、「慰安婦問題解決に残された時間は少ない」と訴える記事を掲載した。写真はナヌムの家。
2017年11月15日、韓国・中央日報は元慰安婦たちの現状を伝え、「慰安婦問題解決に残された時間は少ない」と訴える記事を掲載した。
記事は「日本政府が戦時中に女性に対して行った恐ろしい暴力犯罪を否定している間に、慰安婦被害者たちは衰弱していっている」とし、ソウル近郊の施設「ナヌムの家」で共同生活を送る元慰安婦たちについて紹介している。
ナヌムの家で暮らすキム・スノクさんは現在、寝たきりの状態で、鼻には食事を流し込むためのチューブが差し込まれている。声を掛けても目を合わせるなどの反応はないという。ハ・スイムさんもチューブで延命する状態が続いており、ベッドの横には大人用おむつや消毒液が常備されている。
また、90歳を超えても元気だったイ・オクソンさんとパク・オクソンさんも最近は違う姿を見せている。施設の広間にある椅子に座り、ぼーっとテレビを見ている時間が増えた。その姿はまるで、日本政府が謝罪するというニュースが流れるのを待っているかのようだという。
イさんとパクさんは今年9月、不自由な体を押して韓国プロ野球の始球式に参加した。それほど慰安婦問題に対する社会的関心の必要性を感じているのだという。イさんは「過去の苦痛を考えると悔しくて腹が立つが、日本政府はびくともしない。謝罪を受けられる見込みはない」とため息交じりに話した。また、15年末に日韓慰安婦合意を締結した朴槿恵(パク・クネ)前大統領について「同じ女性として謝罪を引き出してくれると思っていたが、違った」とし、「韓国の娘が受けた苦痛に対し、政治家たちが心から関心を持つべきだ」と訴えた。
一方、パクさんは「(日本政府が慰安婦問題について)謝罪しなければならないが、私にはよく分からない」と力なく話したという。
また、記事は今年だけで7人の元慰安婦が亡くなり、韓国政府の認定を受けた慰安婦被害者239人のうち生存者は33人になったとしている。生存者の平均年齢は90.7歳で、最高齢は101歳だという。
さらに、記事は「高齢化よりも大きな懸念は、日本で慰安婦問題への関心が薄れてきていること」としている。今月14日にナヌムの家を訪問した70代の日本人ボランティアの女性は「私の周りすら慰安婦問題に関心を示さない。米国のトランプ大統領が(元慰安婦の)おばあさんとハグをしたことがニュースになった時も同様だった」と述べた。
ナヌムの家のアン・シングォン所長は「韓国政府は日本軍慰安婦問題を海外に広める活動に消極的だ」と指摘し、「おばあさんたちに残された時間は少ない」と訴えているという。
この報道に、韓国のネットユーザーからは「安倍首相は反省してほしい」「日本は素直に過ちを認めるべき」「事実を隠したり、歪曲(わいきょく)してはいけない」などと訴える声が寄せられている。
一方で「日本はおばあさんたちの叫びを聞いてすらいないよ。もう諦めて、来世で復讐することを考えた方が良い」「かわいそうだけど、みんな漠然とした希望を持っているだけで、実質的な対策はどこにもないのが現実だ」など諦めの声も見られた。
また、「李明博(イ・ミョンバク元大統領)と朴槿恵(パク・クネ前大統領)の約10年が本当に無駄だった。あの時に何かしていれば、おばあさんたちはとっくに謝罪を受けられていたかも」「朴槿恵はなぜ日本のお金を受け取ってしまったのか…」など過去の政府に対する不満の声も。
さらに、現在の韓国政府に対し「支持率を上げるためにむやみに慰安婦合意をほじくり返すのは良くない。気に入らないなら正式に再交渉、または破棄を要求するべき」「慰安婦合意を批判しながらも何もしない政府が情けない」「日本より先に韓国政府が謝罪するべきでは?」「韓国政府が責任を取ればいい話。日本の賠償金が被害者個人に渡っていないのは韓国政府のミスでしょ?」などと指摘する声や、「慰安婦以外にも強制徴用労働者など被害者はたくさんいた。絶対に忘れてはならないことだが、政治に利用してはいけない」と主張する声も見られた。(翻訳・編集/堂本)
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