2008年11月16日、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、金正日（キム・ジョンイル）総書記が最近行われた朝鮮人民軍第32回軍務者芸術祝典で公演の一部を鑑賞したと報じた。それでもくすぶり続ける総書記の重病説に、中韓はそれぞれ「聞いていない」「沈黙守る」との態度を貫いている。17日付で南方新聞網が伝えた。

【その他の写真】

金総書記の健康については、北朝鮮が建国60周年を迎えた9月9日、平壌市内の金日成（キム・イルソン）広場で行われた閲兵式に就任後初めて参加しなかったことから、重病説が広まっていた。これに対し北朝鮮メディアは17日、「かつて米朝対立が激化した時など、最高指導者が一定期間メディアの前に姿を現さない時期もあった」と否定。北朝鮮の国営通信「朝鮮中央通信社」も10月23日、「重病説は完全にデマ」と報じた。だが、同30日に行われた朝鮮労働党政治局員で最高人民会議常任委員会名誉副委員長の朴成哲（パク・ソンチョル）元国家副主席の国葬にも、金総書記は出席しなかったため、重病説は一気に加速した。

中国外交部の姜瑜（ジアン・ユー）報道官は、この問題について「中国側は北朝鮮方面から金総書記の健康に問題があるとは聞いていない」とコメント。韓国統一部のキム・ホニョン報道官は、「沈黙を守ることが韓国政府の基本的な立場だ」と述べた。（翻訳・編集/NN）