Record China 2018年1月21日(日) 23時0分
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16日、韓国メディアによると、昨年流行した新造語から、20〜30代の若者世代が「幸せとは程遠いが幸せに見えていたい」という持続性のない「使い捨ての幸せ」のためにお金や時間を費やしていることが分かった。写真は韓国ウォン。
2018年1月16日、韓国・朝鮮日報によると、昨年流行した新造語から、20〜30代の若者世代が「幸せとは程遠いが幸せに見えていたい」という持続性のない「使い捨ての幸せ」のためにお金や時間を費やしていることが分かった。
昨年、韓国の若者世代に流行した新造語のうち、中でも「イッソビリティー(『イッソボイダ:ありそうに見える』+『アビリティー:能力』=ありそうに見える能力)」が大流行した。その他に「腹いせで使った費用」という意味の「始発費用」という言葉もあるが、どちらも「幸せに見えていたい欲求」が反映されているとされる。
このような消費行動は30代に最も多いという。非営利研究所の希望製作所が昨年11月に全国の満15歳以上の男女1000人を対象に調査したところ、30代は「現在の暮らしの満足度」「心身の健康」「経済状態」をはじめほぼ全ての項目で平均以下という結果が出たというのだ。「未来に対する希望」の点数も10点満点中、個人(5.96点)、社会(4.86点)、国家(5.43点)、世界(4.83点)など全分野で平均より低かったとのこと。希望製作所関係者は「30代は集団的うつ症が疑われるほど、全ての項目で満足度が低かった」と明らかにしている。
実際の声はどうだろうか。記事では30代の会社員キム・ジャヒョンさんの言葉を伝えている。キムさんは「『自分が稼いだお金をどう使おうが関係ない』という一種の反抗的心理がある」とし、「会社でも家でも自分の思い通りにならないため、慰めの意味でお金を使うが、通帳の残高を見るとまたブルーになる」と話す。なお、30代の間では「トンジャン(『トン:空っぽ』+『トンジャン:通帳』=空っぽの通帳)という新造語も登場しているそうだ。
慶北(キョンブク)大学心理学科のキム・ジホ教授は「かつては家庭を築いて子どもを生むことが幸せだったとしたら、最近では子どもに高いベビーカーを買ってこれを他人に認められてこそ幸せを感じるようになり、主客が入れ替わった」と指摘、「他人の基準に合った幸せを、使い捨て用品を求めるように探していたら疲労度が激しくなる」と警鐘を鳴らしている。学者らはこのような韓国人の性向を「自己監視(self monitoring)が過度に強い」ものと解釈する。つまり、韓国社会が表向きには欧米のように個人主義化したように見えても、依然として他人の視線を人生の重要な基準にしているというのだ。
これを受け、ネットユーザーからは「ヘル朝鮮(地獄のような韓国の意)のせい」「李明博(イ・ミョンバク)や朴槿恵(パク・クネ)など元大統領のせいで一番被害に遭ったのが30代」「幼い頃から『一番になれ』『他人の先を行け』と圧迫されたから」など昨今の韓国社会に責任を問うコメントが目立つ。
年配とみられるユーザーからも意見が寄せられ、「お金を最も稼げるのは20代半ばから30代半ば。両親も元気で衣食住の心配をすることなく貯金できる時期。それなのに最近の若者はそれを知らない。お金を貯める楽しみより使う楽しみが大きいから。残念」「所有するものが多いほど荷物になる」とため息交じりの声が上がった。
一方で、一部からは「その幸せは『見え』や『泡』だと考えればいい」「友達に会わないようにしたらストレスも少ないし幸せを感じるようになった」「他人の目を気にするより、個性と自信を持って行動すれば小さなことにも幸せを感じるのでは」「家族で幸せに暮らす中で、1人でも幸せに暮らせるよう教育することが大切」と解決策の提案もあった。(翻訳・編集/松村)
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