2009年2月6日、環球時報によると、ロイター通信は5日、「干ばつに見舞われた中国、緊急対策を発動」との記事を掲載し、今回の深刻な干ばつが農作物の収穫や農民の収入に影響し、低迷する中国の経済成長に追い討ちをかけるだろうとの見方を示した。

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記事によると、河南省の鄭州商品交易所ではこのほど小麦の取引で高値を付けるなど、干ばつの影響が徐々に現れている。しかし、昨年の大豊作の備蓄分があり、小麦不足には陥らないとの見方が大勢を占めているという。あるアナリストは「今回の干ばつは小麦生産量の2〜5％程度の減産を招くだろう。ただし、被害の深刻な河南省や安徽省の一部では20％程度の減産になる」と分析している。

一方、中国国家洪水・干害対策総指揮部(国家防総)は、今回の干ばつは歴史的にまれな厳しいもので被害は深刻であるとの見方を示し、影響が広範囲かつ重大なレベルに達した場合に適用される「II級レベルの干ばつ緊急対応策」をすでに発令し、対応に着手している。また、中国農業部は4日、干ばつの影響を受けている河南省など7省の小麦栽培面積の39．6％にあたる379万ヘクタールですでに灌漑などの干ばつ緩和策を施したと発表した。

しかし記事では、経済危機などの影響で職を失った出稼ぎ労働者約2000万人の多くが深刻な干ばつ被害を受けている河南省や安徽省の出身であると指摘。干ばつは農民の収入に多大な影響を与え、低迷する中国経済に追い討ちをかけるだろう、としている。（翻訳・編集/HA）