2009年2月12日付の21世紀経済報道によると、中国税関総署が11日発表した1月の貿易統計は、輸出が前年比17．5％減の904億5000万米ドル、輸入が43．1％減の513億4000万米ドルとなった。輸出入ともに3カ月連続のマイナス。減少率は輸出が前月より14．7ポイント、輸入が21．8ポイント拡大した。

輸出入を合わせた貿易額は前年比29％減の1418億米ドルに落ち込み、10年来で初となる2桁のマイナス幅を記録。輸入の減少ペースが輸出を大幅に上回ったため、貿易黒字は前年比2倍の391億米ドルに膨らんだ。

貿易額を相手国・地域別にみると、対EU（欧州連合）が18．7％減の279億3000万米ドル、対米が15．2％減の222億5000万米ドル、対日が28％減の145億米ドル。輸出は、25の主要相手国・地域のうち、カナダが2．5％増えたのを除き、すべてマイナスだった。輸出先トップ5の減少率をみると、EUが17．4％、米国が9．8％、日本が9．0％、ASEANが21．9％、香港が35．4％となる。

今年は春節（旧正月）に伴う大型連休が1月にあり、営業日が前年同月と比べて5日少なかった。税関総署は「同要因を除けば1月の輸出額は前年同月比6．8％増加した」と説明している。

ただ中国社会科学院・世界経済政治研究所国際研究室の張斌副主任は、「春節連休の要因を除いても輸出は前月比8％、輸入は10％減少した」と自身の試算を示し、「この減少率は過去十数年間でまれに見る大きさ」と指摘した。（翻訳・編集/HI）