＜中華経済＞中国五砿集団の豪資源会社買収、豪当局が審査延長を決定

2009年3月24日付の東方早報によると、豪外国投資規制委員会は23日、中国五砿集団が提示した豪・鉱山会社オージー・ミネラルズの買収案の審査期限を最大で90日延長すると発表した。

オージー・ミネラルズは2月、中国五砿集団から25億オーストラリアドルでの完全買収の提案を受け、これに合意したと発表した。オージー・ミネラルズは亜鉛生産で世界2位につけるなど、豪三大金属会社の一つだが、世界的な景気悪化を受け、債務返済能力が極端に悪化。5億6000万オーストラリアドルの債務不履行に陥り、資金注入先を探していた。

中国五砿集団との買収協議の期限は8月31日。当局の承認が下りずに同協議が破談となれば、オージー・ミネラルズは経営破たんする恐れもある。

審査延長の背景には、中国勢の豪資源会社買収が相次いでいることがある。オーストラリア内では自国資源の流出を懸念する世論が高まっており、豪当局は中国企業の投資に関する調査を強化している。

今年3月に入ってからだけでも、今回の審査延長決定のほかに、中国アルミによる豪リオ・ティントへの追加出資、湖南華菱鋼鉄集団によるフォーテスキュー・メタルズ・グループへの追加出資、鞍山鋼鉄によるジンダルビー・メタルズへの出資の3件について審査期限の延長を発表した。中国五砿集団の案件を加えた4件の契約規模は220億米ドル超に上る。（翻訳・編集/HI）