「地震遺跡博物館」建設に330億円、巨費投入に反発も―四川省綿陽市

Record China    2009年3月29日(日) 16時54分

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27日、四川大地震の悲惨な記憶を後世に伝えるための「地震遺跡博物館」建設に約330億円という巨費が投じられるとのニュースは、中国国内でさまざまな論議を呼んでいる。写真は北川チャン族自治県の被災地。

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2009年3月27日、四川大地震の激震地、綿陽市北川チャン族自治県に建設される「北川国家地震遺跡博物館」に23億4500万元(約330億円)が投じられるとのニュースは、中国国内で大きな論争を引き起こしている。新華社サイト「新華網」の報道。

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同博物館の建設計画によると、早くても今年下半期に着工されるという。23億元という建設資金については、多くのネットユーザーが「被災地の復興にはそれでなくても巨額の資金が必要なのに、なぜ博物館にそれほどの金をかけるのか?」と批判的な意見を寄せている。また「大規模な施設を作ることで被災地が観光地化するのは許せない」と真っ向から反対する意見も出ている。

これに対し北川チャン族自治県文化旅遊局の林継忠(リン・ジージョン)副局長は「23億元という数字ははあくまでも参考。施設全体の建設に必要な予算を設計者グループが独自にはじき出した大まかな数字であり、建設工程や設計、予算などはすべて国家が決めることで、我々がどうこう言える立場ではない」と説明。さらに23億元は「8万平方キロメートルの広大な敷地内に建てられる『遺跡保護区』、『博物館区』、『自然回復区』の3施設と、遺跡保護区周辺の地盤強化、唐家山のせき止め湖保存などに必要な資金の総額」だと述べた。

地震遺跡博物館の建設そのものについても「日本の阪神・淡路大震災でも、被災の記憶を風化させないよう『北淡震災記念公園』が建設されている」として、防災や地震について学べる施設の必要性を説き、遺跡博物館を「単なる観光地にはしない」と誓った。(翻訳・編集/本郷)

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